スーパーGTをプロモートするGTアソシエイションの坂東正明代表は、第6戦鈴鹿で開催されたGTA定例記者会見の場で、10月8~9日に開催される第7戦タイに出場するワイルドカード枠2台の存在を明らかにした。
2014年からタイのチャン・インターナショナル・サーキットで開催されているタイ戦では、毎年ワイルドカードとして地元チームが出場。初年度はGT300マザーシャシーの初レースとしてトヨタ・チーム・タイランドと、アイモバイル-AASがポルシェ911 GT3 Rで出場。アイモバイル-AASはポールポジションを獲得するなど大活躍をみせた。また、15年にはライター・ヴァッターナ・モータースポーツのランボルギーニ・ガヤルドGT3 R-EXが出場していた。
今季のタイ戦について坂東代表は、スーパーGTの認知度向上を目指しショッピングセンター等でのプロモーション活動をタイ国内で展開するほか、タイ戦に2台のワイルドカードがGT300クラスに出場すると明らかにした。
1台は、15年も出場したヴァッターナ・モータースポーツで、車両はBMW M6 GT3。タイ戦でM6 GT3は3台が出場することになりそう。そしてもう1台は要注目の存在で、14年も出場したトヨタ・チーム・タイランドとなる。2台の参加と日本からの39台が参戦で、合計台数は41台となりそうだ。
■マザーシャシー86は新造車。17年にはフル参戦も予定
ニュルブルクリンク24時間等にも積極的に挑戦しているトヨタ・チーム・タイランドが使用するのは、GT300マザーシャシーの86だが、今回のレースに向けて新車を現在制作中だという。童夢で作られた新造車は日本国内でシェイクダウンされ、タイ戦ではGTアジア等に積極的に参戦するシンハビールの副社長、ピティ・ピロムパクディと、14年もドライブしたナッターウッド・シャロエンスクハワタナがコンビを組む。
また、坂東代表はこのトヨタ・チーム・タイランドが、2017年シーズンに全戦シリーズ参戦する予定であることを明らかにした。スーパーGTにとってはひさびさの純海外チームのシリーズ参戦となるだけに、非常に注目度は高いだろう。
なお、新造されるMC86はこれまでに登場してきたトヨタ86ボディのものとはエアロが異なっているという。これについて坂東代表は「マザーシャシーはチームによって改良することができるが、これと同じこと」としている。また、具体名は明かされなかったが、マザーシャシーは17年にさらにもう1台増える予定とのこと。
タイでのスーパーGT開催は3年目を迎えることになるが、2018年にはパタヤにも新たなサーキットが建設される予定もあり、坂東代表はチャン・インターナショナル・サーキット、そしてパタヤと複数コースが完成したときには、過去に構想が明らかにされていた『スーパーGTタイシリーズ』を実現に移す考えがあることも明らかにした。