第6戦 鈴鹿 予選レポート (GT300)
ハンディと性能調整で上位進出できず
前回の富士では全てのセッションをトップで終え、レースはポール・トゥ・ウィンで、ランキングトップに浮上した絶好調のARTA BMW M6 GT3だが、この優勝によりハンディウェイトが74kgに増え、性能調整によりターボのブースト圧も下げられる事になり、苦戦を強いられる事になった。
前回の鈴鹿のテストではタイヤとのマッチングが思わしくなかったが、今朝は気温も低く、徐々に車のバランスが良くなってきた。チームはQ1突破タイムが出せるか出せないかの感触だったので、予選へ向けて車の微調整を進めた。
Q1は小林崇志。Q1が始まる頃には午前より気温が上昇し、コンディションが全く違ってしまった。チームが目指していた車のバランスとはかけ離れてしまい、24位とQ1を突破する事が出来なかった。
しかし、明日は気温が今日より下がることと、雨の予報も出ているので、55号車にとっては好材料といえる。最後まで走り切り、ポイント獲得を目指したい。
土屋圭市エグゼクティブアドバイザーのコメント
「前回の優勝でハンディウェイトが増え、ブースト圧を下げられてしまったので、それがちょっと痛いね。まっ、それを抜きにしても、この気温の高さに対応しきれなかった。しかし、明日は雨の予報もあるので、それを願いながら上位進出を狙います」
一瀬俊浩エンジニアのコメント
「前回の優勝でウェイトを載せる事になったので、重い状態から朝のセッションはセットアップをスタートしました。バランスは悪くなかったのですが、今までの車両よりはスピードが無かったので、原因を究明していました。セットはロールを減らす事にして予選に入りました。セット以上に路面温度の上昇が激しく、午前の車両のポテンシャルを引き出す事が出来ませんでした。明日は途中で脱落せず、最後までポイント圏内を走れるようにしっかり作戦を練っていきます」
高木真一選手のコメント
「午前は曇っていて気温も低かったので、セットは良い方へ向かっていました。新しいタイヤは前回のテストの改良版だったのですが、予選でこれだけ気温が上がってしまうと、改良点の良さが出にくく、午前の症状とは真逆のアンダーステアの症状が強く出てしまいました。今回のタイヤとセットは晴れているとちょっと厳しい感じがします。気温がもう少し低いとパフォーマンスが上がってくるのですが、明日は長距離レースなので、何とか追い上げられるように頑張ります」
小林崇志選手のコメント
「朝は主にオーバーステアに悩まされました。それに対して対策を進めました。そのままいけば良いタイムが出せそうな感触がありましたが、路温が高くなり予想していなかった事が起こりタイムを出せませんでした。明日は辛い戦いになりますが、天気が雨になりそうなので、後方から追い上げて行ければと思います。雨が降り続ければ表彰台を狙っていきます」