2016年のスーパーGT第6戦インターナショナル鈴鹿1000km。スーパーGT500クラスの予選Q2でドラゴ モデューロNSX CONCEPT-GTがチーム初となるポールポジションを獲得した。
12分間で行われたQ2。今回も1発勝負の予選アタックに備え、各チームともピットで待機。残り8分を迎えたところで続々とコースインを果たした。
まず最初にタイムを出したのがS Road CRAFTSPORTS GT-Rの本山哲。Q1トップタイムを上回る1分47秒587をマークして、レコードタイムを上回ると、同じニッサン勢のカルソニックIMPUL GT-Rの安田裕信も1分47秒922で2番手に続き、ここでもニッサンGT-R勢が強さをみせつける。
ライバル陣営が1分48秒台にとどまっていたこともあり、このままS Road GT-Rのポール確定かと思われたが、Q1トップ通過を果たしていたドラゴ NSX CONCEPT-GTが本山のタイムを上回りながら周回してくる。
ステアリングを握る武藤英紀は、コース幅を使い切る走りを見せて、本山を0.131秒上回る1分47秒456を記録。コースレコード塗り替えるとともに、トップに浮上した。
これに負けじと本山も続けてアタックするが、自己ベスト更新には至らず。また前半セクターで武藤に匹敵するタイムを出していたZENT CERUMO RC Fの立川祐路はスプーン2つ目の出口で痛恨のオーバーラン。シケインでもブレーキングでタイヤスモークを上げ、最終的に8番手に終わってしまった。
結局、武藤のタイムを上回るマシンは現れずにチェッカー。ドラゴNSX CONCEPT-GTがチーム結成2年目にして嬉しい初ポールポジションを獲得した。2番手にはS Road GT-R、3番手にはカルソニック GT-Rが続いている。
武藤は2012年第5戦鈴鹿以来のポールポジション。GT500では初ポールとなり、「本当、嬉しいです! オリバー(・ターベイ)から引き継いで、クルマの調子がいいことは知っていたので、思いっきり行きました」と渾身のアタックに満面の笑み。
ターベイも「Q1を担当するのは2回目でプレッシャーはあったけど、いい走りができた」と、初ポールを喜んでいた。
そして、監督就任2年目でチームにポールポジションをもたらした道上龍監督は「ドライバーふたりが、きっちりいい仕事がしてくれました。ドライバー以上に見ているこっちが緊張していましたね」と喜びを語った。
明日の決勝は、天候がどうなるか分からない部分もあるが、ここまで全セッションでトップタイムを記録しているドラゴNSX CONCEPT-GT。明日も優勝候補筆頭となってくることは間違いなさそうだ。