実質賃金が5年連続減少する中、若者の懐具合は非常に厳しい状況だ。「恋愛離れ」「クルマ離れ」というが、先立つものがなければ手が伸ばせない。特にひとり暮らしをする社会人は、家賃や食費をはじめとする支出に苦労していることだろう。
その一方で、就職はしているものの実家を出ず、経済的負担を軽減している人たちもいる。その姿は、ひとり暮らしをする人たちからは「甘え」に映ることもあるようだ。8月21日、2ちゃんねるにはあるスレッドが立ち、スレ主がこう憤っている。
「一人暮らしは家賃、生活費を自分で賄わなきゃ生活できない 当然車も持てないし貯金もできん 実家暮らしのやつは親に甘えて、金の支出が少ない分いい車買ったり貯金したりできる 不公平」
実家暮らしから反論「生活費全額俺が稼いでるんだが?」
このスレッドのタイトルは、「実家暮らしの社会人からは税金2倍徴収すべき」というもの。同じくらいの年齢や給与なのに、生活費や税金をすべて自分でまかなう人がいる一方で、実家に経済的依存をしてラクをする人もいる。
それを不公平と感じたスレ主は、税金の額に差をつけることで生活格差を縮めるべきだと考えたようだ。当然、他のユーザーから「何言ってるんだ」「こんなやつが社会人をやっているのか」と批判の書き込みが相次いだ。
親と暮らしているからといって、必ずしも子どもが経済的に依存しているわけではないと主張する人も少なくなく、実家暮らしならではの苦労を漏らす人が相次いだ。
「実家にいるからってパラサイトしてるとは限らんのになぁ普通に家計を支えてる場合もある」
「家の生活費全額俺が稼いで出してるんだが? それでも倍出すんか?」
「じゃあ賃貸の実家で無一文の親を扶養してる世帯主の自分は税金半分にして貰わないとww親の面倒見る必要もなく優雅に一人暮らししてる奴は幸せだと思えや、実家に寄生してる身分違いのセレブを羨んでんじゃねーわ」
「逆に一人暮らしの税金を1/2にしよう」という提案も
逆に、ひとり暮らしをする人の中にも、実家から多大な経済的援助を受けているケースもあり、スレ主の考えるような切り分けが明確にできるわけではない。
「実家暮らし車もち貯金ありが税金を倍払ったところで一人暮らし底辺カツカツ野郎の生活が楽になるわけないんだが・・・」
「税金を懲罰かなんかと勘違いしてる馬鹿社会人」
として、同じ若い世代で足を引っ張り合うことを諌める意見もある。
現実的にいまの経済状況では、実家を出ることが事実上困難という人もいるだろう。若者の経済問題を支援するために、住宅支援をすべきという意見もある。日本では低所得者向けに賃貸する公営住宅の数は少なく、公的な家賃補助の制度が遅れていると言われる。ネットでは、
「逆に一人暮らしの税金を1/2にしよう」
という提案もあった。
あわせてよみたい:実家暮らしは何歳まで許される?