スーパーGT第6戦・第45回インターナショナル鈴鹿1000kmは27日、鈴鹿サーキットで公式予選が行われ、スーパーGT300クラスはUPGARAGE BANDOH 86がチーム初となるポールポジションを獲得した。
午前中に行われた公式練習では雨粒が確認される場面もあったが、ここから天気は緩やかに回復。強い日差しも戻り、湿度も54パーセントといくらか下がり、気温31度、路面温度43度というコンディションで、GT300の予選Q1が始まった。
■Q1
午前中の公式練習でトップタイムをマークしたシンティアム・アップル・ロータスは、Q1出走ドライバーにルーキーの牧野任祐を起用。セッション開始からしばらくはピットで待機し、ライバルとタイミングをずらしてコースへ向かう。
この間にマネパ ランボルギーニ GT3の平峰一貴、VivaC 86 MCの土屋武士、UPGARAGE 86の山田真之亮らがトップタイムを更新していたが、牧野は全セクターでベストタイムを塗り替え、1分58秒484をマーク。2番手につける平峰に対し、0.45秒の差をつけた。
そこから牧野はさらにペースアップ。1分57秒811とひとり57秒台に突入して、文句なしのQ1トップ通過を達成してみせた。2番手以下では、終盤にLEON CVSTOS AMG-GTの蒲生尚弥が2番手に上がったほか、UPGARAGE 86の山田も終盤に平峰を上回り3番手に。以下、マネパ ランボルギーニ、VivaC 86、TAISAN SARD FJ AUDI R8というトップ6となった。
そのほか、グッドスマイル 初音ミク AMG、GAINER TANAX GT-R、SUBARU BRZ R&D SPORT、B-MAX NDDP GT-R、31号車TOYOTA PRIUS apr GT、Excellence Porsche、DIRECTION 108 HURACANがQ2進出を決めている。
なお、12番手タイムを記録した30号車TOYOTA PRIUS apr GTは、他車の進路妨害を行ったとされ、タイム抹消のペナルティ。この結果、15番手だったHitotsuyama Audi R8 LMSが繰り上がりでQ2進出を果たしている。
公式練習の序盤にクラッシュしたマッハ車検 MC86はこのQ1に出走できず。また、Studie BMW M6も荒聖治がステアリングを握っていたが、セッション中盤に東コースショートカット付近でマシンを止めたほか、前戦勝者のARTA BMW M6 GT3もQ1敗退となった。
■Q2
Q1をトップ通過したロータスは、加藤寛規にステアリングを託す。加藤は牧野同様、セッション序盤をピットで待機。残り時間が10分を切ったところでコースインしていく。
コース上ではSUBARU BRZの山内英輝がまずは1分58秒348でトップタイムに立つが、直後にUPGARAGE 86の中山友貴がQ1で牧野が記録したタイムに肉薄する1分57秒876をマーク。暫定首位だった山内を突き放して逆転トップに立ってみせた。
後からアタックを仕掛ける形となった加藤はセクター1、2でベストタイムを記録するも、後半セクションでわずかに失速して3番手。その後もチェッカーまで攻めの走りを見せたが、中山のタイムを上回ることは叶わず。UPGARAGE 86がチーム結成後初となる、待望のポールポジションを獲得した。また、中山にとってもGT300クラス移籍後、初めてのポール獲得となった。