セバスチャン・ベッテルは、2017年シーズンからのワイドタイヤの導入に伴い、フェラーリ、レッドブル、メルセデス、それにピレリには"やらなければならない宿題がたくさん残っている"と感じている。
来季から導入されるピレリ製ワイドタイヤを最初に試したドライバーはベッテルだった。8月の初め、フィオラノ・サーキットでダウンフォースレベルを調整した昨年度型マシン・SF15-Tのステアリングを握ったベッテルは、幅広のスリックタイヤとウエットタイヤ、それにインターミディエイトタイヤを装着してテストを行った。
2017年から空力レギュレーションが一新されるため、予想されるダウンフォースレベルにモディファイしたにも関わらず、ベッテルはマシンには問題があったと認めた。
4度のチャンピオンを獲得したベッテルは、かつて在籍していたレッドブルもムジェロで行ったタイヤテストで似たような問題を抱えていたと考えている。
「(ワイドタイヤのテストは)興味深い経験だったよ」
「ウエットタイヤを履く前に、何周かスリックタイヤで走ることができた」
「(現行のタイヤとは)かなり異なる外見をしているよね。フィーリングも少し違ったよ。でも、やらなきゃいけないことがたくさんある」
「ピレリには宿題が山積みだ。だけど、来季仕様に調整したマシンでテストを行った僕たちチームもやるべきことは多い」
「想像がつくだろうけど、ワイドタイヤのテスト初日にはいくつかの困難に直面した。でも概して言えば、(ドライタイヤで)数周走って興味深い感触を得たんだ」
■ワイドタイヤへの期待を語るベッテル
ベッテルは、9月6日と7日にバルセロナで行わる2回目のテストでワイドタイヤへの理解をさらに深められると確信している。
「最初のテストはフィオラノで行われて、ほとんどがウエットコンディションだった。だけど、シーズン中にデグラデーションに苦しむようなウエットレースはほとんど無いんだよ」
「次のテストはより実際的なバルセロナだ。そしてその頃には新レギュレーションに合わせたマシンのモディファイも熟成しているだろう。僕らはまだ望んでいるところにはいない。レッドブルも8月初旬にテストを行い、同じような問題を抱えていた。だから様子を見守る必要があるね」
「でも第一印象としては面白かったよ。コーナリングスピードが全然違ったんだ。フィオラノではあまり走らなかったからバルセロナが楽しみだよ。今のタイヤとどれくらい違うのか確かめたい」
レギュレーションが大幅に変更される来シーズンに向け、ベッテルはバルセロナでのテストが重要なものだと感じている。
「僕はドライビングが好きだ。だからバルセロナでマシンに戻るよ。このプロセスに加わるのは興味深いことさ。でもさっき言ったように、このタイヤにはまだまだやることがたくさんある」
「今年のマシンと来年仕様のマシンは異るものだ。でも正直なところ、来年仕様のマシンをドライブできる機会があれば僕は進んで立候補するよ」