ベルギーGPの金曜プラクティス1で、メルセデスに加え、レッドブル、トロロッソ、フォース・インディアがコクピット保護デバイス“ハロ”のテストを行うことが分かった。
ドライバーの頭部を守るシステムの来季導入は2018年に延期され、今季から来季前半にハロシステムのテストが積極的に行われることになった。
ここまでハロのテストとしては、フェラーリとレッドブルがインスタレーションラップを走ったのみだが、ストラテジーグループは、正式導入を決める前にドライバー全員にこのデバイスを経験させる必要があるという点で合意している。
すでにメルセデスがベルギー金曜にテストを行うことを認めていたが、他に3チームがハロを試すことが明らかになった。
メルセデスはニコ・ロズベルグ、レッドブルはダニエル・リカルド、トロロッソはカルロス・サインツJr、フォース・インディアはニコ・ヒュルケンベルグにそれぞれハロのテストを託す。
サインツは、スパには急勾配のオー・ルージュがあり、視界の問題を試すには最適なコースだと語っている。
「とりあえずインスタレーションラップを走って、問題なければもう少し続けて走ってみるかもしれない」とサインツ。
「視界の問題を試せる、理想的なコースだ。オー・ルージュで何か弊害があるかどうかを感じ取ることができるはずだ」
「(ハロを装着してオー・ルージュを走ることに)何の心配もないよ。全開でプッシュするわけじゃないからね」
「僕らは、全員が試して意見を示すべきだと主張していた。だから明日走れるのはいいことだよ」
コクピット保護システムの導入を強く支持しているロズベルグは、初めてこのデバイスを試す機会を楽しみにしている。
「1回のランを走る。2周ぐらいになると思うよ。それだけ走れば、いいシステムかどうか判断するのに十分だ」とロズベルグ。
「頭部の安全性向上を推進するという動きを僕は強く支持している。特にどのシステムが気に入っているということはないけれど」
「自分で確かめて印象を得たい。まだ実際に試したことがないからね」
「もし優れたシステムなら、できるだけ早く導入を進めるべきだ。でも実際に走ってみないと何ともいえない」
ヒュルケンベルグは、今回は1周のインスタレーションラップを走るだけであり、デバイスについて理解するにはもっと長い走行を行う必要があると語った。彼は以前、ハロシステムは醜いとして否定的な意見を示していた。
「今回は長い走行はしない。インスタレーションラップだけになるだろう。それでも実際にマシンに乗ってみれば、何らかの印象を得ることはできる」
「感触を確かめ、視界などの問題についてチェックすることが重要だ。ただ、しっかりした理解を得るには、もっと長く走る必要がある。今回得られるのは第一印象だけだ。今後さらにテストを行っていくことになる」
フォース・インディアは、次戦イタリアではセルジオ・ペレスにハロのテストを行わせる予定。