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マクラーレンは変わりつつある──ブーリエが語るチーム内の雰囲気

2016年08月24日 17:01  AUTOSPORT web

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イギリスの名門大学出身のプライドが高いスタッフが多いと言われるマクラーレンだが、その雰囲気も変わりつつあるようだ。
マクラーレン・ホンダのレーシングディレクター、エリック・ブーリエが、チームは無駄や政治的対立を削ぎ落とし、団結した組織に変わったという。ブーリエは2年半の月日を経て、マクラーレンのチーム転換を試み、名門復活をかけ、仕事のやり方をより合理化させたと語る。

 ここまでの道のりは決して早いとは言えないが、ブーリエはマクラーレンに正しい業務の慣例を敷いた。たとえ自分自身は"幸せになるわけではない"としても、チームがF1の表彰台へ戻るために、ブーリエはチームに最善のステップを歩ませなければならない。

「勝つためにレースをしているが、我々はまだ勝てるパッケージを持っていない。これは明らかなことだ。そのパッケージを持ち得ない限り、決して満足することはないだろう」とブーリエ。


「とはいえ、大幅な進化を見せているチームには満足している。ピーター・プロドロモウ(チーフエンジニア)からティム・ゴス(テクニカルディレクター)、マット・モリス(エンジニアリング・ディレクター)など技術面でチームを支えるスタッフは本当によくやっている。わかっているとは思うが、我々は平穏を保てている。特に声を荒げることもない。事が上手く進んでいるときは、基本的に問題になるような話はない」

「我々は新しい息吹を投入するために、お互い支え合って、協力し合う仕事の進め方を取り入れている。それでも、マクラーレンに流れるDNAを変えることなしに新しいモデルに生まれ変わることはない。それは私の願いであるとともに、チームにとっても良いことである。やり方には満足をしている」

「我々は過去と比較することで、新しいマクラーレンのあり方を改めている。ベストな状態を保ち、弱点を改善していくことが大事だ。これまでは非常に政治的なモデルをとっていたマクラーレンだが、今は違う。嘘ではない」と話すブーリエ。

 ブーリエはフェラーリに起きたスキャンダル(2007年のスパイゲート事件)を引き合いに出し、マクラーレンからその要素を取り除いたという。

■ブーリエが語る2017年への展望

「私の哲学はロータスでエンストンにいた時や、DAMS時代と変わっていない。スタッフに気持ち良く仕事をしてもらいたいので、快適な環境を用意する。素晴らしいものを作り出すには、それなりの代償を払わなければならない」

「しかし、行き交う複雑なバイパスを取り除く必要がある。そういったものをチーム内とどめておくのはリスクがあるし、フェラーリに起こったこと(従業員がテクニカルデータを流出させたスパイゲート事件)がそれを証明している」

「もちろん、時間をかけて築き上げる必要がある。ロス・ブラウンはフェラーリを数年を費やし勝てるチームを作り、その後のメルセデスでも同様の功績を残した。レッドブルにも同じことが言える」

 ブーリエは、マクラーレンに来年度からの成功の兆しが見られるという。

「チームは今、まとまっている。それも小さくまとまっているのではなく、無駄を削ぎ落として洗練された状態にある。チームの雰囲気は良く、柔軟でクリエイティブだ。スタッフを信頼しているし、すべてが来季に向けて順調に進んでいる」

「我々が2年間歩んできた道のりは、非常に目まぐるしいものだった。それでも、今は目標に近づいている」