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ニッサン/ニスモ 全日本F3第11/12戦 レースレポート

2016年08月24日 15:31  AUTOSPORT web

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全日本F3 第11戦表彰台
マーデンボローがもてぎで2連勝、選手権リードを広げる
全日本F3選手権第11~12戦 レースレポート

2016年08月20日

8月20~21日 ツインリンクもてぎ(栃木県)

 全日本F3選手権の第11~12戦がツインリンクもてぎで開催され、ヤン・マーデンボローが2連勝。選手権でも大きくリードを広げました。

 今シーズンのF3選手権には、マーデンボローと千代勝正が年間エントリーをしていますが、千代は8月上旬に行われたSUPER GTでのクラッシュにより、今大会は欠場。千代の代役として、第5~8戦に出場していた高星が出場しました。

 予選日の午前中は強い雨に見舞われ、F3の予選もウェットコンディションの中で行われましたが、午後には雨が止んだばかりか強い日差しも降り注ぎ、路面は一気にドライコンディションへ。各車はドライセッティングでレースに向けて準備を進めました。ところが、マシンがコース上に整列し、フォーメーションラップまで残り数分というところで突然雨雲が立ち込め、たちまち豪雨に。再びウェットコンディションとなった第11戦の決勝レースは、セーフティカースタートで幕を開けることになりました。

 2周のセーフティカーランを終えてリスタート。2番手グリッドからスタートしていたマーデンボローは、リスタートが切られると一気にトップのマシンに襲い掛かりますが、水煙の中では決定的なチャンスに恵まれず、2台の争いは約8周にわたって繰り広げられました。11周目の90度コーナーで相手のすきを突きトップに立つと、翌周には周りよりも1秒以上速いタイムを記録して2番手以下を突き離し、シーズン3勝目をマークしました。予選7位からスタートした高星は、最終ラップまで接近戦を展開し、7位でゴールしました。

 第12戦は快晴のもと、21日(日)に行われました。ポールポジションからスタートしたマーデンボローは1周目から後続を突き離し、圧倒的な速さで今季4勝目を記録。ファステストラップも記録し、1レースで獲得できる最多ポイントを獲得すると、選手権2位との差を19ポイントまで広げました。

 予選でまさかのペースダウンとなり、このレースを9番手からスタートすることにとなった高星は序盤から猛攻を見せました。「抜きどころが少なく順位を上げるのが難しい」と言われるもてぎで、オープニングラップに1つ、2周目に1つポジションアップ。序盤で7位に上がると5位争いに近づいていき、8周目にはこれを攻略して5位まで順位を上げました。この時点で、3位争いを展開している2台との差は3秒以上ありましたが、1周につき1秒近く差を詰めていき、12周目には3台の集団での争いになります。15周目の1コーナーで、前のマシンの隙をついてイン側に並びかけますが、挙動を乱しスピン。これで表彰台争いからは外れてしまいましたが、コース復帰がかなうと最後まで追い上げの手を緩めることなく周回。8位でゴールとなりました。

ヤン・マーデンボロー(第11戦優勝/第12戦優勝)
「雨のレース、ドライのレースの両方で優勝できて、ハッピーな週末でした。木曜日の練習走行でクラッシュしてしまいましたが、チームがクルマをもとに戻してくれて、予選・決勝ではとても調子が良かったです。ハードブレーキングの勝負ができるもてぎというサーキットはとても楽しいですね。まだ選手権は5レースも残っているので、シリーズチャンピオンを意識するには少し早いかもしれません。まずは次の大会に向けた準備をしっかりと進めたいと思います」

高星明誠(第11戦7位/第12戦8位)
「急な参戦になりましたが、フィジカル面に関してはいつもトレーニングをして整えているので問題ありませんでした。F3というカテゴリに対する慣れの部分で心配はありましたが、予選前に2日間練習走行ができた事で、それも解消できました。事前練習ではトップタイムを出せたのに、同じようなウェットコンディションになった予選でタイムが出せなかったことは残念です。ただ、抜きづらいと言われるもてぎで、第12戦では9番手スタートから何台も抜くことができましたし、クルマのポテンシャルを確認できたのは良かったと思います」