カルロス・サインツは、来年度はクルマの高速化が予想されるレギュレーション変更に対し、若いドライバーは冬の間に猛特訓を積むことでメリットを見出すことができると考えている。
来シーズンのクルマは、リヤウイングやボディワークがワイドになり、幅広タイヤも採用されるなど変更点が多く、特にアンダーフロアが新しくなることで大きなダウンフォースが出ることは間違いなく、速度とともにラップタイムの大幅な向上が見込まれている。
「物理的なコーナースピードとラップタイムには注目してほしいね。2004年とか2005年のように、またドライバーは人間の体の限界を試すものになる」とサインツは語る。
「僕はまだ若いからその点で優位に立てるし、積極的にプッシュしていくよ。(2017年度のレギュレーションに)適応できることを確かめたいね。ドライバーはコーナーが速いクルマを好むけど、僕は他のドライバーよりうまく適応できると思っているよ。カテゴリーをステップアップするたびに、僕は強くなっていった自信がある。F1が新しい領域へとステップを進めるついでに、自分もそれを利用してパフォーマンスをステップアップしたい」
サインツはここ8戦で6ポイントの獲得、ドライバーズランキングでは11位と好調を維持している要因として、自分のリズムを手に入れることで信頼性を向上させられたという。
「去年の自分よりも今の自分のがいいドライバーだと思うよ。昨年は信頼を勝ち取ることが絶対だったのに、いつも完走することができず、決まったベースの進め方を見つけることができなかった」
「今年はこれを改善し、トラブルさえ起きなければ競争力を見せ、多くのレースで存在感を示すことができている。たぶん、昨年リズムが掴めなかったのは、僕に直接関連していない要因が原因になっているんだろうけどね」
今シーズンのトロロッソは型落ちの2015年フェラーリエンジンを搭載しており、パワーには限度があるが、シャシーは優れたものを持っている。サインツは来シーズンの展望として、ルノーエンジンに戻ることに希望を抱いている。
「そうなってほしいね。ドイツGPではローダウンフォースの空力パッケージで走ったけど、それでもコーナー付近のスピードでは僕らが中堅チームの中で一番だ」
「トロロッソは来シーズン用の優れたシャシーを用意できる。そこに今年度のルノーが持っているパワーが加われば、(レースに対して)希望が持てるね」
「たしかに、僕は本当に楽観的なんだ。でもランキングでトップ8を目指したり、毎レーストップ6を争うために入念な準備をしていくつもりだよ」