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ホンダ、パワーユニットの改良は「あと2回」。まもなく今季の開発は終了か

2016年08月23日 17:41  AUTOSPORT web

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マクラーレン側もホンダのアップグレードを心待ちにしている
ホンダの長谷川祐介F1総責任者は、可能であれば今年中にあと2回パワーユニットのアップデートを投入してから、2017年シーズンへの準備に専念したいと述べた。

 ホンダの「理想のプラン」は、あと2回のアップグレードの1回目を、今週末のベルギーGPで導入するというものだが、これは翌週のイタリアGPに先送りされる可能性もあるようだ。そして最後のアップデートを投じるのは、シーズン終盤のフライアウェイのどこかになるという。

 アップデートの内容は、いずれも現在のホンダ製パワーユニットの弱点である内燃エンジン(ICE)の改良と予想されている。

 ホンダは今季これまでに22の開発トークンを使用しており、残りは10トークン。最近では、イギリスGPで使ったICEの吸気システムに2トークンを使った。

「さくら研究所では常時開発が続けられているので(アップデートは)準備ができ次第、導入していく」と長谷川氏は語る。

「すでに残り9戦となっており、良いアイデアを見つけたとしても、その導入に適したタイミングは2回しかない。まず最初の機会はスパ(ベルギーGP)で、次はそれ以降ということになる。いずれにしてもトークンは全部使い切るつもりでいる」

 ホンダは10月初めごろから2017年のエンジン開発に専念すると見られている。ただ、長谷川氏は今年の開発を終了する時期の見きわめが、最大の難問のひとつだと認めている。

「それが私にとって一番大きな仕事だ。今季の開発に投じているリソースを、どの時点で来季の開発に振り向けるかを決めなければならない。現時点では、まだ今季の開発をあきらめてはいないものの、今月中には、そのタイミングを決める必要がある」

「9月以降、研究はストップすることになるだろう。10月、11月にもダイナモテストは実施するが、今年のエンジンのための研究は、9月以降は行わないということだ」

 前半戦の終盤、マクラーレン・ホンダは何度か「上から4番目のチーム」の位置を占めてきた。長谷川氏は、今後はコンスタントにその位置にいられるようになることを望んでいるという。

「マクラーレン・ホンダには、メルセデス、レッドブル、フェラーリに次ぐ4番目のチームであってほしい。パフォーマンスのレベルを客観的に測るのは難しいが、私たちが望むのはハンガリーGPのような状況の再現だ」

「そのレベルを達成できれば、ひとまず満足すべきだろう。そして、幸運に恵まれた場合には、表彰台に上がるチャンスもめぐってくるかもしれない」