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フォルクスワーゲングループジャパン株式会社
オジエ選手がフォルクスワーゲンの地元イベント、『ラリー・ドイツ』を制す
・セバスチャン・オジエ選手が『ラリー・ドイツ』を制し、WRC通算35勝目をマーク
・2012年5月のデビュー以来、通算81回目の表彰台を達成、うち39回は優勝
2016年世界ラリー選手権(WRC)第9戦『ラリー・ドイツ』は、8月18日~21日にドイツ西部の街、トリアーを中心に開催されました。
フォルクスワーゲン・モータースポーツのセバスチャン・オジエ選手が、『ラリー・スウェーデン』以来、久しぶりに表彰台の頂点に復帰しました。8月20日のデイ2で首位を奪うと、その後はディフェンディングチャンピオンらしい走りでWRC通算35勝目を手中に収めました。デイ2途中までラリーをリードしたアンドレアス・ミケルセン選手は、4位完走となりました。
フォルクスワーゲンの地元イベント、『ラリー・ドイツ』は、3つのキャラクターが混在するユニークな存在感で広く知られています。同時に今季初のターマック(舗装路)ラリーでもあります。
本格的な戦いが始まるデイ1(8/19)はモーゼルのワイン畑を駆け抜けるテクニカルなワインディングコースです。道幅が狭いうえ、鋭角的なコーナーが連続しています。丘陵を縫うスペシャルステージ(SS:競技区間)では、ルート全容が見渡せる場所もあり、多数のファンが押し寄せます。
デイ2は、『バウムホールター』軍事演習場が戦いの舞台。名物SS『パンツァープラット』は、40km超と長尺なだけでなく、コンクリートの路面は滑りやすく、さらに路肩には、戦車の脱輪を防ぐために設置されたヒンケルシュテインと呼ばれる危険な縁石が待ち受けます。デイ3は、ルクセンブルク国境まで足を伸ばします。
今年はフォルクスワーゲンのモータースポーツ活動50周年に当たるため、ラリーに先立ち、『パンツァープラット』で初代ゴルフGTiなどのデモ走行や、ポロR WRCによるタクシーライドも行われました。
2016年の総走行距離は1,209.69km、18SSの競技区間距離は306.80kmです。シェイクダウンから好調だったフォルクスワーゲン・チームをリードしたのは、「限界の一歩手前」で走ることを心がけたというミケルセン選手でした。
ターマックではもっとも有利とされる1番スタートのオジエ選手は、「リスクを冒さず、ペースを掴む」老かいなパフォーマンスで2番手につけています。
トップ4は12.7秒差にひしめいています。ヤリ-マティ・ラトバラ選手は、SS1でギヤボックストラブルに見舞われてリタイア。しかしながら、ラリー2ルール(未完走のSSをペナルティタイムに換算して、翌日以降の競技継続を認める)により、明日以降も競技を続けることができます。
明けて土曜日。雨が降ったり止んだりの移り気な天候下で気を吐いたのは、オジエ選手でした。スリッパリーな路面状況でマシンを巧みにコントロールし、このラリー最大の難所でチームメイトを逆転すると、一気に33.4秒のギャップを確保。
タイヤ選択ミスもあってオジエ選手に先行されたミケルセン選手は、2位で最終日を迎えました。
最終日のオジエ選手は、安全を優先させながらも、ボーナスポイントがかかるパワーステージでは着実に1ポイントを獲得するなど老かいな戦術をみせ、7戦ぶりの勝利を手にしました。
ライバル勢に逆転されたミケルセン選手は、SS17の再逆転を期していたものの、安全上の理由から同SSがキャンセルとなり、その機会を失いました。
フォルクスワーゲンWRCプログラムを率いてきたヨースト・カピートは、8月末をもってチームを離れることが決定しており、今回の優勝は、彼にとって有終の美を飾るものとなりました。
9月に予定されていた『ラリー・チャイナ』がキャンセルされたため、コルシカ島で開催される『ラリー・フランス(通称:ツール・ド・コルス』が第10戦となります。開催日程は、9月29日~10月2日です。
[終了後のコメント]
■フォルクスワーゲン・モータースポーツ ディレクター:ヨースト・カピート
「今はかなり感傷的になっています。フォルクスワーゲンのプログラムに関わるのは、今回が最後です。有終の美を飾ってくれたセバスチャンとジュリアンには心から感謝しています」
■カー#1:セバスチャン・オジエ(フランス)最終結果:1位
「再び表彰台の頂点に立つことができました。ジャンプしたら月に手が届きそうな気分です。ヨースト・カピートに最後のプレゼントを贈れて幸いです」
■カー#2:ヤリ-マティ・ラトバラ(フィンランド)最終結果:48位
「セバスチャン・オジエを祝福します。自分のラリーはあまりにも早く終わりを迎えてしまいました。パワーステージで獲得した2ポイントが今後に繋がることを期待しています」
■カー#9:アンドレアス・ミケルセン(ノルウェー)最終結果:4位
「自分たちのパフォーマンスには満足していますが、あと少しだけ運に恵まれれば、もっと良いリザルトが獲れていたでしょう」