スーパーGT鈴鹿タイヤメーカーテストの様子 いよいよ8月27~28日、鈴鹿サーキットでスーパーGT第6戦・第45回インターナショナル鈴鹿1000kmを迎える。シリーズの天王山である伝統の一戦は、今季多くの見どころがある。
シリーズ最長のレース距離で争われる鈴鹿1000kmは、2006年からスーパーGTの一戦として開催されており、ポイントも通常のレースより多くなることから、後半戦に向けた非常に重要なラウンドとしてチームも重要視している。
今季は全チームが5回のピットストップが義務づけられており、戦略にも注目が集まるところ。また、ハンデウエイトが今季からGT500クラスでも100kgまで搭載することになっており、重量が長丁場のレースでどう影響するのかなど、見どころが多い。
■今季もGT300クラスを中心に第3ドライバー多数。その走りには要注目
長丁場の鈴鹿1000kmでは、第2戦富士とともに第3ドライバーの登録が認められている。今年の1000kmは、非常に有力な若手ドライバーたちが顔を揃えており、その走りに大いに期待が高まる。
GT500クラスでは、ひさびさに第3ドライバーが登録されている。S Road CRAFTSPORTS GT-Rの高星明誠だ。高星は今季ヨーロッパを中心に活躍してきたが、第5戦富士で千代勝正がクラッシュし負傷したため、急遽第3ドライバー登録され、GT500デビューを迎えることになったのだ。
今回のS Road CRAFTSPORTS GT-Rは、ハンデウエイト面でも優勝候補の一台に数えられていた。千代は現在あらゆる手段を使って回復に努めているが、もし仮に千代が間に合わなかった場合、高星にかかるプレッシャーは大きい。一方で、高星がこのチャンスを活かし好走をみせれば、将来に向けてもチャンスとなるだろう。
GT300クラスでは14台が第3ドライバーを登録している。まず、若手で注目なのはシンティアム・アップル・ロータスの牧野任祐、VivaC 86 MCの山下健太、エヴァRT初号機 Rn-s AMG GTの石川京侍といった全日本F3参戦ドライバーたち。特に牧野、山下はGT300マザーシャシーでの参戦で、フォーミュラ然としたマシンにすぐにフィットできている様子。石川も含め、その速さは期待度大だ。
また、ビッグネームも数多く登録されている。TAISAN SARD FJ AUDI R8から参戦する元F1ドライバーの中野信治は、なんと12年ぶりのGT参戦だ。さらに、2回目のスーパーGT登場となる現役DTMドライバーのアウグスト・ファーフス(Studie BMW M6)や、ひさびさのGT参戦となるベテラン竹内浩典(DIRECTION 108 HURACAN)など、注目どころは多い。
■新規定のGT500マシンがついに登場! そのベース車は果たして……!?
今回の鈴鹿では、もうひとつ大いに楽しみなトピックスがある。それは、2017年から登場する新規定のGT500車両のお披露目だ。新規定車は安全面を考慮しダウンフォースを削減する方向ではあるが、それでも新車の登場はいつもワクワクするものだ。
鈴鹿では1車種のみのお披露目で、レクサスの新型車両が公開される(ニッサン、ホンダは最終戦もてぎを予定)。2013年に同じく鈴鹿で現行車両がお披露目された際には2ドアクーペコンセプトモデル『LF-CCをベースとした新型レース車両』という名称だったが、それがレクサスRC Fとなり、現在戦っている。
では、鈴鹿で公開されるのはどんな車両なのか。現在流れている噂を総合すると、1月にデトロイトショーで発表されたレクサスの新型ラグジュアリークーペ『LC500』ではないかと言われている。国内でも、すでにコンセプトモデルが東京のINTERSECT by LEXUSに展示され、GT500ドライバーも出席したパーティが開催されている。
このレクサスの新型GT500車両は、第6戦の期間中鈴鹿サーキットのGPスクエア内特設イベントブースで展示される。ファンにとってはいち早くそのフォルムを目にするチャンスとなるだけに、見逃せないだろう。
さらに鈴鹿1000kmおなじみの予選日夜の前夜祭では、『TOYOTA GT伝統の系譜』と題してトヨタTS010、2002年JGTCチャンピオンカーのエッソウルトラフロースープラのデモランも予定されている。ひとつのメーカーのGTカーの“過去、現在、未来”のクルマたちが一度に見られるチャンスは、そうはないはずだ。
チケット/イベント情報はこちら
http://www.suzukacircuit.jp/supergt_s/