石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING) SUPER FORMULA Rd4 MOTEGI 2016年8月21日
<決勝>
天候:曇り | コース状況:ウェット
SUPER FORMULA 決勝
#1 石浦 宏明 3位 / #2 国本 雄資 4位
2016年SUPER FORMULA Round4 決勝 全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦の決勝レースで、予選2位の石浦は3位表彰台を獲得。国本も石浦に続き4位に入賞し、P.MU/CERUMO・INGINGは2台揃って上位フィニッシュを果たした。
前日は夏らしい陽気から一転、豪雨にも見舞われるなど空模様が安定しなかったが、決勝日は終始晴天。時折入道雲が大きくなることもあったが、午後3時に始まった決勝レースは最後までドライコンディションで進められた。上位グリッドのドライバーはソフトタイヤを選択。予選2位の石浦、5位の国本もそろってソフトタイヤをチョイスし、スタートの瞬間を待った。
2016年SUPER FORMULA Round4 決勝 順当なスタートをきった国本に対し、石浦は動き出しで後れを取り、2台に先行を許してしまう。石浦4番手、国本5番手でオープニングラップを終えた。レース序盤は、3位を走る野尻智紀を攻略できず石浦と国本はペースを上げられずにいたが、5周目に野尻がマシントラブルから戦列を離れると、前方がクリアになった石浦は一気にペースアップを図る。
この時点で2位を走るアンドレ・ロッテラーとは4秒の差がついていたが、石浦はロッテラーとの差を毎周0.5秒ほどずつ削っていき、数周で両者の差は1秒以内に。36周目にロッテラーが一足先にピットインし、これを確認した石浦は翌周のピットインに向けて猛プッシュをかける。37周目にピットに戻ると、ミディアムタイヤに交換しピットアウト。しかし、相手のアウトラップも速く、ピットインでの逆転は叶わず、再びロッテラーを追いかける展開となった。
全車がピット作業を済ませ、ふたたびロッテラーが2位、石浦が3位。そして国本は序盤にペースが伸び悩み上位と少しギャップが開いていたが、中盤からトップと変わりないペースを見せ32周目に自身のベストラップを更新。38周目にピット作業を終えた後も4位を走行していた。2台はともに終盤になってもペースを崩さず周回。石浦はピット作業を挟み30周以上にわたるロッテラーとの2位争いのバトルの中で、オーバーテイクシステムも駆使し何度もテール・トゥ・ノーズまで持ち込み客席を沸かせたが、抜くのが難しいもてぎでは苦戦を強いられた。
最終ラップでもロッテラーに0.5秒差まで迫るが、チャンスをつかむことができずそのまま3位でフィニッシュ。今シーズン2度目となる表彰台を獲得した。国本は石浦に続く4位で、表彰台には届かなかったものの、予選順位よりポジションを上げてゴールし、ポイントランキングでもトップに僅差の4番手をキープしている。
ドライバー/#1 石浦 宏明
「スタートを決めてトップに立ちたかったです。練習ではうまくいっていたものの、本番では動き出しが悪く、またイン側グリッドというのもあまりグリップ感が少なく、それも影響して2台に先行されてしまいました。ただ、クルマは速かったです。前をふさがれていなければもっと速いペースで走れたし、ピットに入った後、タイヤ交換後も速いタイムを連続で出すことができました。ポテンシャル自体は高かったと思います。金曜日に感じたトップとの大きな差は、着実に詰めていけたという実感があります。タイヤの使いこなし方という面でも手ごたえを感じて、今自分たちがやっている方向性が間違っていないと確認できたことは、シーズン終盤戦を考えると良かったかなと思います」
ドライバー/#2 国本 雄資
「勝負所はスタートだと思っていたので集中していましたが、少し反応が良くなく、そこでのポジションアップは叶いませんでした。レースペースも、期待しているほどではなかったです。何も起きないレースになってしまい、残念です。次は、今年2回目のレースになる岡山なので、前回のレースでいろいろ見えてきたものを整理して臨みたい。変則的なレースになるので、しっかりと走りだしから組み立てていけるようにしたいと思います。今はランキングも4位にいますが、上位にいるためには常に進歩を続けなくてはいけません。当然優勝もしないといけないと思っています。常に高いところを見て戦っていきたいです」
監督/立川 祐路
「スタートでの失敗が響いてしまいました。今回はタイヤが2スペックになりましたが、結果的には戦略の幅もあまり出せなかったです。もてぎはどうしても抜けないサーキットで、石浦は勝てる速さを持っていただけに残念ですが、石浦と国本と、2台揃って上位フィニッシュできたので、まずまずの結果かなと思います。次戦の岡山は石浦も得意としているサーキットですし、2台揃っての優勝争い、表彰台獲得を目指して頑張りたいと思います」
総監督/浜島 裕英
「ここは抜けないサーキットなので、やはりスタートは重要だということを改めて感じました。ただチームとしては、ピット作業でのミスもなく、また国本が4位と上位に来たことで、総合力が上がってきたことも実感しました。チームポイントではリーダーを守っていますから、この力をしっかりと次につなげたいと思います」