フォース・インディアのチーム副代表であるボブ・ファーンリーは、チャンピオン候補となり得るF1チームが、セルジオ・ペレスとニコ・ヒュルケンベルグの獲得を狙っていると語った。
ペレスとヒュルケンベルグは来シーズンもフォース・インディアとの契約があるものの、ペレスは移籍が可能であることを明かした。今シーズンすでに2度の表彰台を獲得しているペレスは、現在ルノーとウイリアムズからオファーを受けている。
ファーンリーは、トップチームが両者の獲得を模索中と考えている。チームは、これを阻止しないという姿勢だが、より下位のチームへ渡すつもりはないと言う。
「チェコ(ペレス)は表彰台のチャンスを与えれば、いつだって実現させる。(彼の獲得を狙う他チームを)批判することはできない。我々と過ごした3年間での進歩は目ざましいものであり、真のF1ドライバーとなった。ニコ(ヒュルケンベルグ)は常に確実なパフォーマンスを発揮していたのだが、今シーズンは運をどこかに落としてきたのかもしれない」
「だが、そんなことは問題ではない。ヒュルケンベルグは落ち込むことなく戦い続け、良い結果を出している。ふたりとも、おそらくはタイトルを狙えるだけのポテンシャルのあるチームに獲得されようとしている。私たちは彼らの成功を祈る。ただし(戦績が)横ばいになるような移籍は見たくない」
ペレスは、今シーズンのヒュルケンベルグに対するファーンリーの考えに同意している。またチームメイトに対しての、自分のパフォーマンスに満足していると語る。
「ニコは非常に強いドライバーであり、グリッド上でも最高のひとりだと評価している。もっと彼に勝ちたかったし、彼も同じように思っているだろう。でも僕は、彼に対抗しての自分のパフォーマンスに満足している」
フォース・インディアは、ロシア人の若手ドライバーであるニキタ・マゼピンをイギリスGP後のシルバーストンテストで採用。マゼピンは印象的な走りを見せ、来季はチーム内での役割が増えることとなった。
「初めてのF1テストで一流の仕事をしてくれた。来シーズン、彼の役割は大幅に増えることになる。我々も彼との仕事にもっと重点を置き、手助けをしていく。ドライバーのひとりが、より上位のチームへ移籍した場合はラインアップの再編成をすることになるので、将来を考えて若手に役割を与えることにした」
「まだ早い時期ではあるが、うまくやっていける兆候がある。天性のスピードと才能も見られた。まだ、とても若いので来季どうなるかに注目しなければならないが、来年のこの時期には話し合いができるかもしれない。来季、我々は積極的に仕事をこなす彼を見ることになる。フリー走行1回目を何度か担当する可能性もあるので、そこで評価ができるだろう」
マゼピンは現在ヨーロッパF3選手権に、ハイテックGPから参戦。フォース・インディアは現在のドライバーラインアップが変更となる可能性も見据えて、若手育成にも目を向けている。