ロシア・モスクワで開催されているドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)。21日に行われた第12戦は、マルコ・ウィットマン(BMW M4 DTM)が今季2勝目を挙げランキングトップを1日で奪い返した。
土曜日に雨の中行われたレースは、メルセデス勢が速さを見せ上位を独占したが、日曜日にはBMW勢が上位を占める結果となった。
ポールポジションを獲得したのは、前日は20位と開幕戦以来のノーポイントに終わったウィットマンだった。ドライコンディションで行われた第12戦の予選では復調し、1分28秒776でポールポジションを獲得。2番手にはトム・ブロンクビスト(BMW M4 DTM)、3番手は第11戦のウイナーでランキングトップに立ったロバート・ウィケンス(メルセデスAMG C63 DTM)が続いた。
日曜日のレースはタイヤ交換義務の60分+1周で争われる。ウィットマンはホールショットを決めトップをキープ。ブロンクビスト、ウィケンスと続き、ブルーノ・スペングラー(BMW M4 DTM)とダニエル・ジュンカデラ(メルセデスAMG C63 DTM)が4番手を争う。連勝を狙いたいウィケンスは、ブロンクビストと激しい2位争いを展開。一方、ウィットマンは悠々とリードを築いていく。
2番のブロンクビストに7秒以上リードしたウィットマンは、13周目に早くもピットストップへ。19周目終わりににウィケンスが、20周目終わりにブロンクビストがピットイン。しかし、ふたりともウィットマンの前に出ることはかなわなかった。
全車がタイヤ交換を終えると、トップはウィットマン、2番手にブロンクビスト、3番手にウィケンス、スペングラー、ジュンカデラが続き上位陣はスタート時と変わらず。
3番手を走行するウィケンスだったがステアリングにトラブル出てペースが上がらず、30周目にスペングラーに攻め立てられ3番手を奪われると、32周目の最終コーナーでアウグスト・ファーフスにもオーバーテイクされる。これでTOP4はBMW勢が独占する。
ウィットマンは、そのままレースをコントロール。ブロンクビストに4秒123の差でチェッカーを受け、今季2勝目を挙げた。2位にブロンクビスト、3位にスペングラー、4位にファーフスが入り、BMW勢が1-2-3-4で第11戦で1-2-3-4を奪ったメルセデス勢にリベンジを果たした。ウィケンスは5位となり、チャンピオン争いは再びウィットマンがトップに立っている。
「今日、僕たちはすべて正しく行え、とても満足しているよ。すべてが完璧にいったんだ。常に天候を見続けていたよ。僕たちは週末を通してドライで速さを見せていたからね」とウィットマン。DTM50戦目を最高のかたちで終えることとなった。