ウイリアムズのテクニカルディレクター、パット・シモンズが、チームは過去2シーズンで相当な進歩を実現しており、そろそろスター級のドライバーを迎えてもよい時期だと語った。
彼らは2014年と2015年のコンストラクターズ選手権をいずれも3位で終え、今季は残り9戦となった段階で同選手権4位につけている。
シモンズはこれまで、ウイリアムズはスタードライバーに高額のサラリーを払うよりも、クルマの開発への支出を優先すると述べてきた。しかし、いまでは彼も、チームがビッグネームの関心を引くのに十分な位置につけており、またそうしたドライバーの能力に相応しいクルマを与えることができると考えているようだ。
「2014年には、どうしてフェルナンド・アロンソを獲得しようとしないのかと、多くの人に質問された。それに対する私の答えは、まだチームとしてその段階に達しておらず、財政的にもそこまでの余裕はないというものだった」
「だが、チームとして、いまならビックネームを迎えてもいいと思うし、そうしたドライバーの期待にも添えると思う」
「ただ、私たちは依然として、予算規模の大きいチームではない。私たちのようなチームにとって重要なスキルのひとつは、人材であれ資金であれ、リソースを適切に振り分けることにあり、それには当然ドライバーに払うサラリーも含まれる。つまり、必要なのはバランス感覚ということだ」
ウイリアムズは来季のドライバーのひとりとして、バルテリ・ボッタスをキープする可能性が高そうだ。そして、もうひとつのシートを、ジェンソン・バトン、セルジオ・ペレス、フェリペ・ナッセらが狙っていると言われる。
だが、シモンズは2014年以来のチームメイトであるボッタスとフェリペ・マッサのコンビに満足しており、新レギュレーションが導入される時期には、特に継続性が重要になると述べた。
「レギュレーションが大きく変わる節目には、ドライバーの継続性が重要なファクターになる。もちろん、永遠に同じドライバーを雇い続けるわけにはいかないけれどもね。現在、私たちは同じように高い能力を持った2人のドライバーを抱えているから、もし両方が無理なら、少なくともどちらかひとりはキープしたい。私としては、2人とも残ってくれればうれしいよ」
「私はもう40年ほどレースの世界にいるが、ひとりのドライバーが本当に優れたチームプレイヤーなのに、もういっぽうはそれほどでもない、というコンビで戦ったシーズンが多かった。そして、2人ともあまり良いチームプレイヤーではない、という年もしばしばあった」
「正直に言って、この3年間ほど2人のドライバーがうまく協力し合ってくれたシーズンは、過去に経験がない。彼らはどちらも、本当に良いチームメンバーだ。私は長い年月をかけて、ようやくこのコンビに出会えたんだ」