全日本F3選手権は20日、ツインリンクもてぎで第11戦の決勝レースが行われ、ウエットコンディションのなか、ポールシッターの牧野任祐(TODA FIGHTEX)を抜き去ったヤン・マーデンボロー(B-MAX NDDP F3)が優勝した。
直前に行われたスーパーフォーミュラの予選はドライコンディションのもと行われたが、F3決勝レースのスタート進行中に雨が降り出したため、各車レインタイヤに交換を行いフォーメーションラップ開始を待つ状況となる。
しかし、雨は次第に激しさを増し、10分間のスタートディレイが宣言された。
天候の回復を待つため、さらに10分間のディレイとなり、17時5分にセーフティーカー先導のもと、レース開始。3週目にセーフティーカーが解除され、第11戦のバトルが開始された。
ポールスタートの牧野は巧みにスタートを決めてトップをキープ。ウエットコンディションということもあり、このまま逃げ切るかと思われたが、翌周から2番手のマーデンボローが牧野を激しく攻め立て、テール・トゥ・ノーズに持ち込む。
しかし、牧野はこの猛攻を冷静に対処。確実なブロックでマーデンボローを抑えこんでいった。
牧野とマーデンボローは、その後も激しいドッグファイトを展開し、一進一退の攻防を続けていたが、レース終盤の11周目、90度コーナーのブレーキングで、マーデンボローが牧野のインサイドに飛び込み、トップを奪うことに成功。
その後はマーデンボローがペースを上げ、最終的に牧野に対して5秒近い差を築きあげ、今季3勝目のトップチェッカーを受けた。3位には坪井翔(ZENT TOM'S F312)が続いている。
F3-Nはポールスタートの片山義章(Petit Lemans Racing)がトップ走行中にコースオフ。代わってDRAGON(B-MAX RACING TEAM)がトップに浮上し、そのまま逃げ切り優勝。F3参戦4年目、58戦目での初勝利を飾った。