キャデラック・エスカーラ コンセプト Cadillac Escala Concept』ぺブルピーチで初公開
キャデラック デザインの今後の方向性と、将来的な技術革新を示唆
(2016年8月18日、米国カリフォルニア州モントレー発)
現地8月18日夜、毎年恒例のペブルビーチ・コンクール・デレガンスが今週末開催されるカリフォルニアで、キャデラックのコンセプトカー『キャデラック・エスカーラ コンセプト』が初公開されました。このコンセプトカーのデビューにより、つねに進化を続けるキャデラックのデザインや、今後の製品モデルラインナップに活かされていくクラフトマンシップ、テクノロジーの数々が明らかになりました。
『キャデラック・エスカーラ コンセプト(以下、エスカーラ)』は、これからのキャデラックのデザインとテクノロジーに対する理念を明確化する1台であり、キャデラックが進める拡大路線を新たな段階へと導きます。
グローバル キャデラックの社長を務めるヨハン・デ・ナイシェンは、「エスカーラは、2つの明確な目的を持ったコンセプトモデルです。第1の目的は、キャデラック デザインの新たな方向性と、今後キャデラックモデルに搭載すべく現在開発しているテクノロジーを明確に示すこと。そして、第2の目的はキャデラックのラグジュアリーな世界観を確立し、プレミアムセグメントの頂点に再び戻る指標となること」と述べています。
キャデラックは個性的なデザインと刺激的なパフォーマンスを特徴とするさまざまなニューモデルを発表し、これらは114年の歴史を誇るキャデラックを新たな時代へと導いています。
「エスカーラは、コンセプトモデルですが、それだけでなく、キャデラックの品質を向上し続けるという思いが根底にあります。そして、ラグジュアリーセダンセグメントが拡大していけば、私達が現在計画している製品モデルのラインナップに、エスカーラが追加されることも十分にあり得ます」とデ・ナイシェンは話しています。
コンセプトモデルのエスカーラ(“スケール”を意味するスペイン語)は、最近発表された2016年モデルのキャデラックCT6よりも大きなボディを有した、さらに格上の存在感を持ち合わせた最高級セダンです。ここ最近では、ペブルビーチで発表したキャデラックのコンセプトモデル、シエル コンバーチブル(2011年)とエルミラージ クーペ(2013年)に続き、このエスカーラが3台目となります。
エスカーラは、ドライバーが走りを楽しむための車であるとともに、快適な乗り心地を味わうためのフラグシップセダンでもあります。この大型4ドアセダンは大胆なリフトバックデザインが特徴で、この車の圧倒的なスケールと多用途性が強調されています。全長は5347mmで、現行モデルのキャデラックCT6よりも約160mm長くなっています。
エスカーラのフェイスデザインは、キャデラックがこれまで採用してきたものを新たに進化させ、近日登場する製品モデルからその新しいデザインが取り入れられる予定です。この新しいデザインは、1948年から受け継がれているキャデラック独自の縦型ライトに、新たなアレンジが加えられています。有機LED(OLED)を採用したライトは、よりスリムで奥行きのある仕上がりとなっており、昼夜を問わずワイルドなルックスを演出します。
また、このコンセプトモデルの立体的で精緻な仕上がりのグリルデザインや、2レイヤースポークの22インチホイールといった特徴的なディテールは、見る人の興味をそそります。
キャデラックのグローバルデザイン部門でエグゼクティブディレクターを務めるアンドリュー・スミスは、「このコンセプトモデルは、キャデラックが今後どのようなデザインでアメリカらしさとキャデラックの個性を打ち出していくのかを伝える役割を担っています。エスカーラは乗る人を十分に納得させことのできる、個性豊かなモデルであり、爽快なドライビング体験をもたらしてくれます。インテリアは従来のものを凌ぐ仕上がりで、独創性あふれる精緻なクラフトマンシップが際立っているだけでなく、テクノロジーとの統合が実に芸術的です」と述べています。
エスカーラは、車内のまったく異なるゾーンのインテリアにおいて“2つの個性”を特徴づけています。フロントは現代のテクノロジーにフォーカスした仕上がりで、リアは乗員にリラクゼーションをもたらします。
「私がデザイナー達に伝えたことは、自分自身が心の底から運転したいと思う車である、と同時に自分自身が誰かに運転してもらって乗りたいと思う車、そうした1台を創るということでした。このためインテリアは2つのテーマで構成されています。私達のデザイナーが行ったことは従来のルールを多少逸脱していますが、これはまさにキャデラックがときおり採用するアプローチでもあります」とスミスは話します。
曲線を描く3つのOLED式ディスプレイは、フロントキャビンにおける大きな特徴となっています。このテクノロジーは、今後登場するキャデラックの製品モデル向けに開発したものです。ドライバーの正面には非常に薄い曲線状のディスプレイが重ねられており、“Cadillac”の文字をあしらったエンボスが施されたハンドステッチ加工のレザーで覆われています。メーターパネルを構成する複数のディスプレイは、一つのユニットとして統合されています。
エスカーラにはコネクティビティコントロールの新たな機能が備わっています。これは開発途中のプロトタイプであり、将来的には製品モデルに採用される予定です。システムにはセンターコントロールモジュールが備わっており、タッチ操作だけでなく、声やジェスチャーでも一連の通信機能をコントロールできるようになっています。コントローラーの内部には、キャデラックのアイコンである”flying Goddess”を確認することができます。このアイコンは新たにデザインされたもので、キャデラックの輝かしい歴史を象徴しています。
今日のキャデラックの製品モデルと同様、インテリアは手作業で組み立てられています。しかしながらエスカーラは、明確なラグジュアリー性と隠れたテクノロジーの上手い組み合わせで、いくつもの新しくユニークなタッチを生み出します。ドアトリムとシートには特別に仕立てられたファブリック素材が幅広く使用されており、この素材は、キャデラックのファッション業界に属するパートナー企業が使用するスーツ素材をヒントにしたもので、新次元のクラフトマンシップやカラー、今日の車のインテリアにおける技法の独自性を提供します。
エスカーラには、大型ラグジュアリーカーのアーキテクチャーをベースとした新しい後輪駆動と、新型キャデラックCT6に初めて導入された世界最先端のボディ構造が採用されています。このボディ構造は各種素材を組み合わせており、かつてない俊敏性と効率性が実現しました。
エスカーラには、新開発された4.2リッターのV型8気筒ツインターボエンジンが搭載されています。このエンジンは、今後キャデラックの製品モデルに採用される予定のプロトタイプです。他をリードするこのエンジンは、アクティブ・フューエル・マネージメントテクノロジーを採用しており、4気筒での運転によって燃料消費量を抑えることが可能です。
『キャデラック エスカーラ コンセプト』の基本スペック
モデル:キャデラック・エスカーラ コンセプト
ボディ形式:4ドアフラッグシップセダン(リフトバックボディ)
全高:57.3 in/1455 mm
全幅:76.7 in/1948 mm
全長:210.5 in/5347 mm
ホイールベース:127.1 in/3228 mm
エンジン:4.2リッターV型8気筒ツインターボエンジン
キャデラックについて
キャデラックは、20世紀初頭から、世界のプレミアムカーを牽引してきたラグジュアリー・ブランドです。1902年創業以来、110年を超える伝統である輝く斬新かつダイナミックなデザイン、美しさと技術力に裏付けされたデザインコンセプトを具現化させた商品ポートフォリオの拡大により、世界的に成長しています。
新たにキャデラックが掲げるブランドコンセプトは、「Dare Greatly – その挑戦が、世界を変える」。第26代合衆国大統領セオドア・ルーズヴェルトが残したこの「Dare Greatly」という言葉は、アメリカに息づく不変の精神であり、新たな時代へ向かうキャデラックの情熱を体現しています。現状にとどまることなく、大胆に行動する人。何かの模倣ではなく、オリジナルを探求する人。未知の世界への挑戦に、なにより胸を躍らせる人。キャデラックが生み出す、かつてない魅力を秘めたCT6をフラッグシップとする現在のラインアップは、そんな挑戦者たちと響き合い、新たな輝きを放っています。なお、キャデラックについての詳しい情報は、http://www.cadillacjapan.comをご覧ください。