鈴鹿が舞台のシリーズ第3戦は、3連勝を目論む24号車GT-Rがポールポジションを獲得。ウエットコンディションの決勝でも、序盤のレースをリードしたが、やがて雨脚が強くなってくると、一気にペースを上げてきたのがモーリス・チェン/吉本大樹/坂本祐也の駆る89号車HubAuto Ferrari 488GT3。特に坂本がトップに立った後も逃げ続けたものの、代わったチェンにピットレーンの速度超過があり、ドライビングスルーペナルティで遅れを取ってしまう。
そして、6クラスの中で唯一開幕戦から負け知らずなのが、ST-3クラスで38号車MUTA Racing TWS IS350を駆る堀田誠/阪口良平組だ。その必勝パターンは、先行逃げ切り。阪口が逃げ、堀田が貯金を守り、最後に阪口がまた引き離すというもの。堀田にミスが激減し、なおかつ阪口がトラブルも未然に回避するのだから、現状スキはいっさい見られず。このままパーフェクトも、決して夢ではなさそうだ。
一方、2位以下には混戦ムードも。15号車岡部自動車DIXCELチームテツヤZ34の長島正明/田中徹/田中哲也組と、62号車DENSO Le Beausset RC350の嵯峨宏紀/中山雄一/山下健太組は6ポイント差、さらに2ポイント差で14号車岡部自動車KYOSHIN195 Z34が続いている。
台数だけではなく、車種のバラエティにも最も富んでいるST-4クラスは、13号車86が開幕2連勝でランキングのトップに。第3戦で連勝を阻止し、ひたひたと近づいてきているのが、86号車TOYOTA Team TOM’S SPIRIT 86の松井孝允/井口卓人/蒲生尚弥組。その差は6ポイントにまで縮まった。そして、ランキング3位につけるのはダークホースの55号車SunOasisネッツトヨタ東埼玉86。86のチューニングカーで走られた存在のたしろじゅんが、ワンメイクレースのスペシャリスト小野田貴俊、伊藤毅ともに開幕から2戦連続で表彰台を獲得している。
一方、第4戦からブレーキローターやキャリパーの交換がついに認められ、逆襲の期待がかかるのがS2000勢。その最上位につけるのは、41号車TAKUMI×HERO’S SSR ings S2000の植松忠雄/井出有治/石川京侍組だ。また、脇阪寿一のフル参戦で話題を集める52号車埼玉トヨペットGreenBrave 86は、目下ランキング7位。第2戦では一時トップを走り、寿一が終盤のタイヤ無交換作戦に打って出るも、表彰台にはあと一歩届かず。そろそろ松田晃司、脇阪薫一とともにスマッシュヒットを打って欲しいところだ。