マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、ホンダF1プロジェクト総責任者、長谷川祐介氏のアプローチを褒め称え、マクラーレンとホンダの関係がより緊密になったと語った。
ホンダF1復帰2年目から総責任者の役割を担っている長谷川氏との関係は非常に良好であり、連携が非常にうまくとれていると、ブーリエは言う。
「長谷川さんによってそれまでとは全く異なるアプローチが取られている」とブーリエ。
「私は彼ととてもいい関係を築いている。彼とは頻繁に会っている」
「(レースウイークエンドは)皆、それぞれの仕事で忙しい。我々はサーキット以外でも会い、頻繁に顔を合わせている。彼はオープンで、率直で、積極的で、頭がいい」
「協調的になり、協力し合えるようにもなってきた。それによってマクラーレンが関わるプロジェクトもいくつかある。水面下で誰もが自分の職務を果たしている。うまく機能しており、それがキーになる」
ブーリエは、マクラーレンとホンダは今、「ひとつのチームとして努力している」と言う。
「マクラーレンとホンダはうまく調和しながら作業を進めている。まずマシンをある程度のレベルまで改善するために努力する必要があった。今も改善の余地はたっぷりある。それが分かっているのはいいことだ」
「空力、サスペンションなど、やるべきことは分かっているし、目指す方向も理解している」
「ホンダは向上し始めている。そのため、シルバーストンで優れたアップグレードを入れることができた」
「開発の可能性がたっぷりあるが、今はそれを使うことができない。たとえば、ダウンフォースが向上してもドラッグが増大するからだ。今の我々が競争力を保つためにはドラッグを増やすわけにはいかない」
「いくつか開発パーツを用意しているが、ホンダが一歩前進するのを待ち、我々も一方前進し、またホンダが前進し、といったことを続けていきたい」
「だからこそ共同的なアプローチなのだ。それがうまくいきつつある」
ホンダの次のアップグレードはベルギーかイタリアで導入されるものと予想されている。
来年は現在のトークンシステムが廃止されるが、シーズンにひとりのドライバーが使えるパワーユニットの基数は今年の5基から4基に減らされる。そのためさらなる信頼性向上に務める必要がある。
「(来年は)ひとつ制度の制限が減る。それによってホンダは自由にやりたいことができる」とブーリエ。
「ただ、ひとりのドライバーが使える基数が減るため、好きな時にアップグレードを行うことはできない。そのため、慎重にやるべきことを進めていく必要がある」