ダニエル・リカルドはレッドブルF1でのチームメイトであるマックス・フェルスタッペンを、周囲が考えるよりも知識と経験が豊富な「レースマニア」であると言い表している。
今年の5月、フェルスタッペンはダニール・クビアトとトレードの形でレッドブルへと移籍。リカルドは18歳のフェルスタッペンの走りに、感心させられたと話す。
「若いドライバーに負かされるのは、うれしいことではない。でも今では、彼は若いながらもレース経験が非常に豊富であることがわかった。僕の知るかぎり、レースは彼の人生の大半を占めるものであり、これからまだ学ぶべきものが多いとしても、年齢の割に経験豊富だ。エンジニアのブリーフィングに参加していて、彼がマシンについての詳細を語っているときなんか、何を言っているのかわからないよ。たぶん彼はレースマニアなんだ!」
フェルスタッペン移籍後のチームメイトバトルは、予選に関して言えば7勝1敗でリカルドが上回っている。しかし合計獲得ポイントはフェルスタッペンが102であるのに対して、リカルドは97に留まる。3度の優勝経験を持つリカルドは、フェルスタッペンの加入によって自身の腕が上がったと考えている。
「僕が思っていたよりも、上のレベルに達しているとの意見がある。ダニー(クビアト)と仕事をしていたときには自分の方が上で、精一杯やっていると思っていた。でもそこにマックスがやってきた。自分は限界まで攻めていると思っていただけに、状況は難しくなった。しかし人間の体とは面白いもので、まだ余力があったんだ。開幕当初からうまく走れてきたと感じているけれど、僕らはお互いプッシュしあっているのだろうね」
フェルスタッペン加入の効果による上達以外の部分でも、多くの経験が得られたとリカルドは言う。
「レースを走っていると、ときには多くを期待しすぎてしまうことがあって、それは大体、良くないことなんだ。たとえば1コーナーを1位で通過したいとか、そんなことを考えているとする。でもそうはいかなくて4番手になると、すでに自分は劣勢だと思うようになる。そして数周は失速するか、そのことを忘れるのに長い時間を要したりする」
「どんなドライバーでもコーナリングでブレーキの効きが悪かったりしたら、次のコーナーでそのことを思い出すものだから、そういう小さな部分を改善していくことが必要だ。小さなミスのことをすぐに忘れられないというのは、ルーキーの弱点だね」