9月8日~11日に予定されていた世界ラリー選手権(WRC)第10戦中国の開催がキャンセルされることが正式にアナウンスされた。大雨で道路がダメージを負っていることが原因。
1999年以来、17年ぶりにWRCが行われる予定だったラリー・チャイナ。しかし、先月北京を襲った大雨の影響で、大会で使用される道路がダメージを負ったほか、資金面でも問題を抱えているとされ、開催が危ぶまれていた。
FIAとWRCプロモーターは、予定通りにイベントを実施するべく急きょ現地入り。地元主催者側とともに、問題解決へ向け全力を注いでいるとの声明を発表したばかりだった。
しかし、上述の大雨は想定以上の被害を生み出しており、大会までに修復工事を終えるのは不可能だとして、地元主催者が大会中止を決断した。
FIAとWRCプロモーターは火曜日に共同で声明を発表。そのなかで「来月開催する予定だった第10戦中国について、開催中止を要望する文書を受け取った」と説明している。
「中国の自動車連盟、CAMFと主催者のLe Sportsは、先月北京を襲った暴風雨の影響で大会で使用するルートが洪水により、大きな被害を受けていることを確認した」
「我々も現地に飛び、可能なかぎり手を尽くしたが、大会前のレッキ走行までに道路を完全に修復することは不可能だという結論に至った」
「また、この大雨と洪水の影響で、中国国内では避難生活を続けている家族が多く残されている。加えて一部の地域では現在も非常事態が続いている。これらも考慮した上で、大会中止を決定した」
「なお第10戦中国の代替イベントは開催しない。よって、2016年シーズンのWRCは全13戦で争われることになる」