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GLIM SPANKY、映画『少女』イベントで主題歌披露 「クリエイターとしてワクワクした」

2016年08月16日 12:21  リアルサウンド

リアルサウンド

GLIM SPANKY

 GLIM SPANKYが8月15日、主題歌を担当した映画『少女』のスペシャルイベントに参加した。


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 同イベントは日テレ夏祭りイベント『超汐留パラダイス』の特設ステージで行われたもの。『少女』は湊かなえのベストセラー小説が原作で、本田翼と山本美月が主演、監督は三島有紀子が務めている。“人の死ぬところがみたい”という願望にとらわれた女子高生の夏休みを舞台にしたミステリー作で、GLIM SPANKYは新曲「闇に目を凝らせば」を書き下ろした。


 このスペシャルイベントに登壇したのは、三島監督、本田翼演じる“由紀”と山本美月演じる“敦子”が通う高校の国語教師役を演じたアンジャッシュ・児嶋一哉、そしてGLIM SPANKYの松尾レミと亀本寛貴の4名だ。


 まず大きな拍手に迎えられてステージに現れたのはアンジャッシュの児嶋。MCを務めたハリー杉本の「アンジャッシュの……大島さん」という紹介に、「児嶋だよ」と突っ込むお決まりのコントで会場を沸かせ、場を和ませた。児嶋は『少女』について、「女性の世界は怖いなって(笑)、それを覗き見できる作品です」と紹介。終始笑いを交えながら、自身の役作りやミステリーならではの撮影現場の雰囲気についてのトークを展開した。


 続いて登壇した三島監督は、『少女』のキャスティングについての裏話を明かし、児嶋への現場での演技指導を振り返りながら、「児嶋さんは、監督の色に染めてくださいという感じ。役者はあらかじめ役を作ってきて監督の前で掲示するパターンが多いので、彼のように“好きにして”というのは、役者にはできないこと」と児嶋を評価した。


 そして最後にステージに現れたのはGLIM SPANYのふたりだ。まず、『少女』のために書き下ろした「闇に目を凝らせば」について、松尾は「編集前の映像を見て曲を作りはじめた。その段階ではまだ完成してないのに、本当にすばらしい作品だと感動しました。書き下ろせたことを光栄に思います。監督は、GLIM SPANKYの幻想文学の世界、シューレアリズムのアートの世界がいいと言ってくれたので、自分が書きたいように曲を書いた」と制作過程について語った。一方、亀本は「仙台でライブをして、夜に東京に戻ってきて、そのまま寝ないで朝8時に打ち合わせをやった」と、過密なスケジュールの中で監督との打ち合わせを行ったことを明かした。


 監督が、GLIM SPANKYの主題歌に関して、「パッションを持ってやってくれた。文学的な歌詞、ロック・ブルースのメロディ、そして亀田(誠治)さんのアレンジ。本当にすばらしい楽曲ができた」と感謝を述べると、松尾も「お互いにリスペクトし合って作品を作るというのは、クリエイターとしてとてもワクワクしました」と、主題歌を担当できたことの喜びを露わにした。また、松尾は「歌詞に関しては、闇のなかで見えない道を行くっていうことを意識しました。だけど、どこかに一本の光があるっていう、つかみきれない答えを探すような歌詞を書きたいと思った」と、楽曲に込めた想いを語った。その後、GLIM SPANKYによる主題歌「闇に目を凝らせば」の披露へ。アコースティックギターを持つ松尾とエレキギターを持つ亀本が、ステージ中央に立ち、静まり返る会場の中、松尾の力強い独唱から曲はスタート。亀本のギターによって幻想的かつサイケデリックなサウンドが生み出されていった。ミドルテンポの楽曲ながらも、60~70年代のロック・ブルースのテイストを感じる、どっしりとした骨太な演奏と歌で、会場を大きく沸かせた。


 松尾は最後の挨拶で、「私たちの曲も登場人物のひとりとして、映画の最後に現れるので、そこも注目して聞いてもらいたいと思います」と述べた。『少女』は10月8日から全国ロードショーが決まっている。GLIM SPANKYの「闇に目を凝らせば」が、どのように『少女』のエンディングを彩っているのか、公開を楽しみに待ちたい。(取材・文=若田悠希)