バルテリ・ボッタスによれば、今季のウイリアムズはマシンの開発でライバルに遅れを取っており、投入されたアップデートの多くが、期待された効果をもたらしていないという。
ウイリアムズは、2014年のマシン開発では直接的なライバルチームを大きくリードし、昨年も途中まではそのペースを保ったが、シーズン終盤にかけて勢いを失っていった。それでも、過去2年間はコンストラクターズ選手権を3位でフィニッシュしている。
しかし、今季はそうした過去の結果に見合った成績をあげることができず、選手権4番手に後退しているばかりでなく、そのポジションもフォース・インディアの追い上げの脅威にさらされている。「チームとして、開発による改善とアップデートの効果に100%満足はしていない」とボッタスは語っている。
「開発のペースは、他の一部のチームと比べて遅れを取っていて、特にフォース・インディアからプレッシャーをかけられている状況だ。だが、これがF1というものだ。上位にくればそれだけ競争は激しくなり、トリッキーになる」
「シーズンの後半戦で何よりも重要なのは、このクルマのポテンシャルを100%引き出すことだ。これまでのいくつかのレースでは、それができずに苦労してきたからね」
ウイリアムズは、すでに今年のFW38の開発を停止し、レギュレーションが大きく変わる2017年のマシン開発に全力を注いでいる。だが、それ以前から着手していたいくつかのアップグレードが、シンガポールGPまでには実戦に投入される予定だ。
チーム副代表のクレア・ウイリアムズは、こうした成績の波は「避けがたいこと」であると認める一方で、パニックに陥る必要はないと述べた。
「ウイリアムズが混乱している、あるいは以前の状態に逆戻りしつつある、と言ってパニックを起こすにはおよびません。これは、しばらく安定してたレギュレーションの下で、チーム間の実力が拮抗してきた結果にすぎないのですから。ここ何レースかで、私たちがいくつかの失敗をしたのは事実ですが、それも新しいことを試そうとしているときには、どうしても起きてしまいがちなことです」
「何が問題なのかはわかっていますし、エンジニアリングチームはすぐに問題がどこで起きたのかを特定して、新しいパーツを入れる前の状態に戻そうとしています。もちろん、現在のポジションに満足しているわけではありませんが、こうした一進一退の状況は、F1では避けがたいことなのだと思います」
「重要なのは、困難な状況にどう立ち向かうかであり、どのようにして解決方法を見つけて、それを実行するかです」