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見えはじめた17年GT500車両。ダウンフォース抑制は外面からも分かる?

2016年08月15日 19:51  AUTOSPORT web

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スーパーGT第5戦富士でのS Road CRAFTSPORTS GT-R。幅広ウイングは今後も見られそうだが、ディフューザー部分はかなりおとなしくなるかも!?
JAF日本自動車連盟は、8月12日付けでJAFモータースポーツニュースを発行したが、このなかで2017年に変更された車両規則についても見ることができる。GT500クラスでは、いくつか特筆すべき事項も記載されている。

 スーパーGT500クラスでは、2017年から新たな規定が導入されることが決まっており、すでにレクサスは8月27~28日の第6戦鈴鹿で17年から採用する新型マシンを公開する予定だ。そんなGT500クラスの新規定について、GTアソシエイションの坂東正明代表は「ダウンフォース20%抑制の方向」にあると口にしてきたが、12日付けのJAFモータースポーツニュースから、その“方向”が見えてきた。

 まず、寸法が異なる。これまで4,775mmだった車体全長は50mm短縮され、最大で4,725mmとなる。また、興味深いのは、前後ホイールアーチ、車体下部をつなぐ『デザインライン』についてだ。車体全長が短縮されたのにあわせて、フロントのオーバーハングがこれまでの975mmから、925mmに変更された。フロントはこれだけでもダウンフォースは抑制されそうだ。

 さらに目を引くのが、デザインラインの車体後端部分だ。リヤホイールアーチからリヤバンパーに繋がるラインがデザインラインで規定されているが、リヤホイールアーチ後方、バンパー部分のデザインラインの高さがこれまでの400mmから、195mmと半分以下に変更された。

 後面図を見るとさらに驚きだ。巨大なダウンフォースを生み出していたディフューザー開口部の高さが、これまでの206mmから101mmとなった(開口部の幅は変わらず)。こちらはフロントよりもさらにダウンフォースを減らす要因になるのは間違いないだろう。

 また、興味深いのはリヤウイングの幅に関するもの。これまではステーと翼端板を含み1,390mmだった(ハイダウンフォース仕様)が、17年には1,900mmに改められることになった。特に全幅についての変更はなく、これまで同様の1,950mmであることを考えると、車幅いっぱいのリヤウイングが装着されることになりそうだ。

 なお、この他にも今回発表されたなかには、第8条 8.1)「駆動方式」について、『「運動エネルギー回生システムに関する付則」に従いJAFに申請し承認を受けた運動エネルギー回生システムの使用が認められる。』という項目が削除された。

 これはすなわち、GT500クラスではハイブリッドが使えないということになる。今季、すでにホンダNSXコンセプト-GTはサプライヤーの関係でハイブリッドを搭載せずに戦っているが、今後ハイブリッドを積むことはしばらくはなくなりそうだ。

 大幅な変更ではないかもしれないが、特にリヤを中心にGT500マシンのディテールはかなり変わってくるはず。鈴鹿で公開されるレクサスの新型車両は大いに注目だろう。