8月27日~28日に開催されるスーパーGT第6戦『45TH INTERNATIONAL SUZUKA 1000km』。夏の風物詩とも言える1戦は、レース距離が通常の3倍以上ということもあり、持ち込まれるタイヤの本数や規定ピット数、ドライバーが消費するドリンクなど、さまざまなものの“数”が増えている。
そこで今回は、レースに関連する数字からSUZUKA 1000kmの魅力に迫る。
■『ティアオフフィルム』って何枚貼るの?
通常:1枚 / 1000km:4~5枚
SUPER GTマシンは、フロントウインドウに『ティアオフフィルム』を装着しているマシンが多い。これは、ピットイン時に1枚ベリッとはがすことで、レース中につくオイルやタイヤの汚れを一気に取り去ることができるという便利なアイテムだ。GT500クラスではほとんどのマシンが装着している。
では、レース距離が3倍以上のSUZUKA 1000kmでは何枚貼るのだろうか? GT500チームに聞いてみると、「4~5枚だと思いますね。基本ピットインのたびにはがすようにはしていますけど、はがさない時もあるかもしれないです」とのこと。
ちなみに、GT300では貼らないチームもある。フロントウインドウ左右に目印があるので、グリッド等で見てみよう。
■ドリンクってどのくらい消費するの?
通常のレース距離×2.5倍くらい
SUPER GTマシンにはドリンクボトルが積んであり、コース上で戦っているドライバーがステアリング上のボタンを押すと、ヘルメット内にあるチューブからドリンクが出てきて飲むことができる。では、真夏の、しかも1000kmのレースではいったいどれほど消費されるのだろうか?
これは至って単純で、通常のレース距離が2スティントだとすると、1000kmでは5スティントなので2.5倍くらいだ。毎スティントでのドライバー交代のたびにドリンクボトルを換えるのでこういう計算になる。
ちなみに、GT300クラスのトップドライバーで、グッドスマイル 初音ミク AMGをドライブする谷口信輝は、けっこう特殊なんだとか。チームマネージャーに聞くと、「全然飲まない! (熱中症が)怖いからちゃんと飲んで! って言ってるけど、それでも飲まない」のだとか。
なお、SUPER GTでは熱中症対策はかなり力が入れられており、OS-1という経口補水液がドライバーに供給されている。
■レーシングドライバーの体重ってどのくらい減るの?
2~3kgは減りますが、車種によります。
前述のとおり、レーシングドライバーは汗を大量にかく。そのため、体重はレース後かなり減るそう。特に1000kmはレース距離も長いので、2~3kgは減ることはザラだとか。「体重は変わるね。GT500に乗ってたときには完全に脱水症状になったことがある。一度、降りてきて気絶した(苦笑)」とはVivaC 86 MCの土屋武士。
ちなみに、現代のSUPER GTマシンはかなり暑さ対策がされており、土屋が語ったGT500の暑さも、近年はシートに冷風が出るエアコンが完備されており、かなり楽になっている。また、GT3カーはほとんどエアコンが装備されているため、こちらも快適性は高い(ただ、エアコンは多少なりともパワーを食うので、オフにしているチームも)。
今のSUPER GTマシンでいちばん暑いのは、土屋によれば「マザーシャシー」なのだとか。「昔の500よりちょっと涼しいくらい。コーナーも速いし、首にくる」とのことだ。