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ルノー、人材確保に苦戦中「本気度を信じてもらえない!」

2016年08月14日 20:01  AUTOSPORT web

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前身のロータス時代に多くの人材が流出。チームの建て直しを急ぐ
ルノーがF1チームの人材確保に苦労していることを認めた。主な理由は、彼らの野心とコミットメントがどこまで本気なのか、信じてもらうのが難しいことにあるという。昨年12月にロータスを買収した直後から、ルノーは人的リソースの拡充を推し進めようとしている。エンストンのチームの人員数が、ロータス時代の末期にかなり減少していたからだ。

 だが、ルノーのマネージングディレクター、シリル・アビテブールによると、いまだにチームの人員数は足りておらず、ルノーが誘いをかけた人々が、このチームに加わることをためらうケースが少なくないという。

「人事の面では、計画に対して遅れが生じている」と、アビテブールは言う。「つまり、質的にも量的にも、私たちが望んでいたように迅速にスタッフを集めるのは、予想したよりもずっと難しかったということだ」

「もちろん、他チームの契約下にある人は、ルノーに来たいと思っても、現在の契約を解消するのにある程度の時間がかかる。しかし、それ以前の問題として、まず私たちは移籍に応じてくれるように彼らを説得しなければならず、正直なところ、その段階でかなり苦労している。なぜ理解してもらえないのか、私にはよくわからないのだが、私たちが高い目標を掲げ、ルノーもこのプロジェクトに本腰を入れてコミットしていることが、なかなか信じてもらえないようだ」

「私たちがこのプロジェクトにかける本気度を、ぜひとも理解してもらいたいと思う。要するに信じてもらうには、言葉だけではなく、行動でも示す必要があるということだろう」

 ルノーの募集に対し、早い段階で移籍に同意した人々は、来月あたりからチームで仕事を始める予定だと、アビテブールは言う。

「残念ながら、今年のクルマにはもう間に合わない。だが、新たなスタッフが加わった効果は、来年のクルマのパフォーマンスで証明されるはずだ」

 ルノーの本気度に懐疑的な人もいるなかで、彼は現在およそ500人の従業員数を、今年末までに総勢590人に増やしたいと望んでいる。

「特に拒否反応が強かったのは、何人かのエンジニアだ。彼らの名前をあげることは控えるけどね。とはいえ、私たちがもっと簡単に説得できると考えていたのは事実だ。そして、チーム買収後にも何人かのスタッフを失ったが、それもやはり、私たちにはトップチームに返り咲く能力があると信じてもらえなかったからだろう」

「彼らの気持ちも、ある程度までは理解できる。周囲のチームのレベルを見ると、私たちがエンストンを離れていた6年間に、状況が大きく変わってしまったことを痛感する。いまのところ、私たちは下位チームであるという現実を受け入れざるをえないし、私たちが求めているのは、その事実に立ち向かえる強さを持った人々だ」

 先日フェラーリのテクニカルディレクターの職を辞したジェームス・アリソンについて、ルノーが彼の獲得を狙っていると推測する人は多い。だが、アビテブールは次のように述べるにとどめた。

「私たちはジェームスを尊敬している。彼はすばらしい人物であり、エンジニアとして優れたクルマを作ってきた。そして、彼はエンストンのチームを良く知っている。もし彼がルノーに来なかったとしても、それは私たちがジェームスには関心がなかったから、あるいは彼を欲しがらなかったからだとは思ってほしくない。私たちは彼を高く評価しているからね」

「いずれにせよ、いまは現在のチーム組織をうまく機能させようと努めているところで、それが最優先課題だ」