ウイリアムズF1チームは今シーズン導入したアップデートが成果につながっておらず、原因を解明できずにいると明かした。
かつてウイリアムズはファクトリーとコースでの実走データが高い水準で連動しており、2014年には開発競争でライバルを出し抜いていた。その成果が2015年シーズンの安定した進化につながったと考えられている。しかし今シーズンは2017年のレギュレーション変更にリソースを集中させたためか、好調を維持することができず、コンストラクターズ選手権の4位を争うのが精一杯の状況だ。テクニカルディレクターのパット・シモンズは現状を以下のように説明する。
「過去2年間は、持ち込んだものが期待どおりのパフォーマンスを出せることに誇りを感じていた。この期間、予測したとおりに効果を出さなかったものはひとつしかなく、確率としては好ましいものだった。今シーズンは大きなアップデートをふたつ導入したものの望んでいたような結果を出せずにいる」
「我々は早い時期に、来シーズンのマシンへリソースを切り替えるという判断をした。アップデートの数は通常よりも少なくなっており、そのうちのいくつかは期待したようなパフォーマンスを発揮していない。正直に言えば、問題の原因はまだ完全に解明できておらず、大がかりな調査を行っている最中だ。ウイリアムズというチームの本質を生かして問題の根本を突き止め、詳細を丁寧に探っていくので解決できると信じている」
ウイリアムズは今シーズン、他の多くのチームと同様にタイヤの使い方に悩まされている。パフォーマンス部門の責任者であるロブ・スメドレーは、タイヤに関する科学的専門知識を高める必要があると考えており、シモンズも同意している。
「チームとしてはタイヤの部分で優位に立てれば、状況は改善できると考えている。誰にとっても難しい課題であり、今後より多くのリソースを割くべきだ」