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GP topic:マスコミも大注目、シューマッハの長男ミックがドイツGPに登場

2016年08月10日 16:51  AUTOSPORT web

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ミック・シューマッハとマネージャーのサビーネ・ケーム
ドイツGPが行われたホッケンハイムリンクのスターティンググリッド上で、F1ドライバーたちに負けないくらいの注目を集めていたドライバーがいる。ミハエル・シューマッハの長男のミック・シューマッハである。

 なぜ、ミックの来場が話題となっていたかというと、現在、イタリアとドイツのF4シリーズに参戦している17歳のミックが、父親ミハエルの事故の後、公にF1の会場を訪れたのは初めてだったからである。

 これまでシューマッハの家族は息子のミックをメディアの前にあまり出していなかった。カートを始めたころは、報道陣を避けるために母親のコリーナ夫人の旧姓を使ってレースしていたほどである。さらに、2013年末に父親のミハエルがスキー中に転倒し頭に重傷を負うと、ミックだけでなく、シューマッハ家自体が公の場から姿を消してしまった。

 その秘密のベールを少しずつめくり始めたのが、ミハエルのマネージャーであり、ミックの面倒も見ているサビーネ・ケームだ(写真左)。昨年カートから四輪レースにステップアップする際、父親の姓であるシューマッハを名乗り、マスコミにも徐々に登場し始めたのだ。


 今年はイタリアとドイツのF4シリーズに参戦。 どちらのシリーズでも開幕戦を制して話題を集めるようになっても、ケームは不必要なバリアを張ってミックを隠すことはしなかった。

 そして、2年ぶりに開催されたドイツGPで、ケームはついにミックを連れ、公式にF1を訪問させるのである。ミックがF1の会場を訪れれば、注目を集めることはわかっていた。にもかかわらず、ケームがミックを連れて、スターティンググリッドに行ったのは、マスコミのプレッシャーから守り続けることよりも、父親がかつて戦ったF1の生の舞台を経験させることのほうが、ミックにとってメリットがあると感じたからだろう。

 暗い話題ばかりが続いていたシューマッハ家。しかし、この日ばかりは、ミックも心からレースをF1を堪能していたに違いない。そのミックを笑顔にケームは、ミハエルの勇姿をだぶらせていたに違いない。