#12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ) AUTOBACS SUPER GT Round5
FUJI GT 300km RACE
2016年 8月6日~7日
No.12 カルソニック IMPUL GT-R
安田裕信/J.P.デ・オリベイラ
2年ぶりポールtoウィン!
ここまで全4戦が終了(第3戦オートポリスは熊本地震の影響で中止)し、最高位5位、またその中で不運なリタイアが2回、という悪い流れを断ち切るべく、意を決して挑んだ第5戦富士。シリーズの展開も考えると非常に重要な1戦となったと同時に、今季同じ富士スピードウェイで行われた第2戦でトップを走行しながら目前で優勝を逃した悪夢を払拭すべくリベンジ戦にもなりました。
8/6(土)公式予選
天候:晴れ コース:ドライ
気温/路面温度 Q1開始時33℃/48℃、Q2開始時32℃/47℃
観客動員数: 18400人
朝から気温がぐんぐん上昇し、酷暑となった富士スピードウェイ。GT500クラスの予選Q1はGT300クラスのQ1で赤旗中断があり予定がディレイ。14:51~15分間で行われました。Q1は安田裕信が担当。前半はカルソニック IMPUL GT-Rを含む全車がピット内で待機。他車の様子をうかがいつつ、残り7分半でコースインしました。計測2周目で1.28.956をマークし、タイミングモニター上でトップに浮上します。続く計測3周目に1.28.795にタイムを縮めますが、同じGT-R勢のライバル、No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(千代勝正選手)にタイムを更新され僅かに及ばず、2位でQ2へ進出となりました。
続くQ2は15:36~、こちらは12分間で行われました。ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラがアタック。残り時間7分40秒でコースインしました。まずは計測2周目に1.28.886をマークしてトップ浮上。他車もアタックを繰り広げてきますが、オリベイラのタイムには及びません。そして計測3周目にさらにタイムを短縮し1.28.458へ。トップの座を盤石なものへとしていきます。他のGT-R勢も下馬評通り好調でアタックを続けますが凌ぎ切り、第2戦富士に続く、今季2度目のポールポジションを獲得、決勝レースに向けてまずは第1段階をクリアしました。
8/7(日)決勝レース
天候:晴れ コース:ドライ
気温/路面温度 レース序盤33℃/54℃ レース中盤31℃/51℃
レース終盤32℃/48℃
決勝レース距離 4.563km×66laps=301.158km 観客動員数:33500人
前日の予選日に引き続き、風は吹いているものの非常に高温の中行われた決勝レース。メインスポンサーのカルソニックカンセイ株式会社様より森谷弘史代表取締役社長をはじめ役員の方々や他大勢のチームスポンサー関係者にも応援に駆け付けていただき、監督の星野一義も気合が入りつつも冷静に決勝レースに向けて士気を高めていました。ここ数戦は安田裕信が第1スティント、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが第2スティントを担当するのがセオリーとなっていましたが、今回はオリベイラがスタートを担当。予定通り14:35にレースがスタートしました。静岡県警の白バイ9台とパトカー4台によるパレードラップを1周ののち、フォーメーションラップ1周を経て66ラップのレースが始まりました。
オリベイラはポールポジションから無事スタートを決め、トップで1コーナーへ。そのままオープニングラップを1位で終えます。1~2周目こそ、2位のNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲選手)が僅差で追いかけてきましたが、7周目GT300クラスを周回遅れとしたタイミングから徐々にマージンを拡げていきます。GT500クラスは序盤で3台が脱落する波乱の展開となりますが、TEAM IMPULは順調に序盤を走行します。
18周目、TGRコーナーからコカ・コーラコーナーへの途中コース上にGT300クラスマシンのフロントボンネットが脱落。セーフティーカーが導入されます。2位に対して5.1秒のマージンがありましたが、レースは仕切り直しに。ピットインのタイミングを見計らっていたタイミングでのSCランに、ピット内では安田がスタンバイを開始しました。25周目にセーフティーカーが離れレースリスタート。見事なリスタートを決めて、再び後続を着実に引き離しにかかりました。32周目、ピットロード上ではメカニックがピットインの準備を一度はするものの、一旦退散。そのすぐあと、再びメカニックと安田共々スタンバイし、33周目にピットインします。4輪のタイヤ交換と給油とドライバー交代を終えて35.0秒でピットアウト。インラップ、アウトラップを含めたピットワークがうまくいき、No.46 GT-R(千代勝正選手)に対してのギャップを3.6秒から9.2秒に拡大できました。
直後の36周目、そのNo.46 GT-Rがクラッシュし戦線離脱すると、代わりに2位に浮上したNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大選手)に対して更にビックマージンを築いていきます。安田は前半オリベイラのマージンを守り、かつタイヤ、エンジン、マシンを労わりながら好ペースで盤石の走行。最終的には-25.424のタイム差で独走優勝。2014年第2戦富士以来2年ぶりの悲願の優勝となり、ピット内は大盛り上がり。そしてピット前に陣取られている日産応援団席も大歓声に包まれました。
ドライバー、チーム、ブリヂストンタイヤ様、他それぞれがとても良い仕事を遂げました。そして今回チームメカニックを対象に贈られる「ZF Award」も受賞。2015年は無勝利ながら度々の表彰台を獲得し、着実にポイントを積み重ねポイントリーダーで迎えた最終戦で残念ながら逆転されチャンピオンを逃した苦い1年を経験。今季2016年も第4戦まで不運なレースが続いていながらも腐らずに毎戦マシンを作り上げたTEAM IMPULのメカニック陣には、優勝と合わせ、非常にうれしい受賞となりました。
引き続き次戦の鈴鹿1000kmも長丁場ですが、好結果を目指し戦っていきます。ランキングトップのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rとはポイント差がまだまだありますが、引き続きカルソニック IMPUL GT-Rへのご声援をよろしくお願いします。
カルソニックIMPUL GT-R 2016年シーズン ここまでの戦績
第1戦岡山 予選5位 決勝5位
第2戦富士 予選PP 決勝11位
第3戦 オートポリス 中止
第4戦 SUGO 予選13位 決勝リタイア
第5戦 富士 予選PP 決勝優勝
ドライバーズランキング 4位 チームランキング 15位
TEAM IMPUL Race Information
全日本スーパーフォーミュラ選手権 第4戦 8/20(土)~21(日) ツインリンクもてぎ
SUPER GT 第5戦 8/27(土)~28(日) 鈴鹿サーキット
※オートポリス(大分県)で5/21(土)~22(日)に予定されていたSUPER GT第3戦、ならびに9/10(土)~11(日)に予定されていたSUPER FORMULA第5戦が、この度の熊本地震の影響により中止となりました。被災された皆様へ、心よりお見舞い申し上げるとともに被災地の一日も早い復旧を祈念いたします。SUPER GTの代替戦は、11/12(土)~13(日)に予定されている最終戦のツインリンクもてぎ(栃木県)にて2レース制で行われます。SUPER FORMULAの代替戦は、9/10(土)~11(日)の第5戦の日程をそのままに、会場を岡山国際サーキット(岡山県)に変更して開催されます。こちらも2レース制で行われます。
監督 星野 一義 Kazuyoshi Hoshino
色々なことが起こる戦いの中で、運もないと勝てないのがレース。
これからもファンの皆さんにカッコいいところを見せていかないと、と思っています。頑張ります。
エンジニア 島田 次郎 Jiro Shimada
次戦鈴鹿1000kmに向けて56kgのハンデとなりますが、まだ昨年より20kgも軽く十分勝負できる条件です。ドライバーとも富士戦の前から2連勝可能と意気込んでいますし、私個人的にもチーム的にも鈴鹿1000kmは過去良い戦績を残せているので、油断することなくきっちり準備してチャンピオン争いに殴りこんでいこうと思っております。
暑い中のご声援ありがとうございました。皆さんで鈴鹿でキレイな花火を見られるようまた頑張ります。
安田裕信 Hironobu Yasuda
ホッとしています。トラブルが心配で、早くレースが終わらないかなという気持ちでドライブしていました。
鈴鹿でも優勝目指してランキングのポイント差を詰めていきたいです。
ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ Joao Paulo Lima De Oliveira
セーフティーカーのタイミングは非常にクレイジーでしたね。リスタートもうまくいき、もう1度ギャップを作れ、後半は安田さんがうまくクルージングしてくれました。残りのレースでポイントをしっかり取って1号車との差を縮められるよう頑張ります。-
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