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WEC:LMP1-Lで奮闘するプライベーター、レベリオンが1台体制に縮小

2016年08月08日 18:01  AUTOSPORT web

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16年シーズン後半戦を1台体制で戦うことになった13号車
WEC世界スポーツカー耐久選手権のLMP1クラスに参戦するプライベーター、レベリオン・レーシングが2016年シーズンの後半戦に向け、1カー体制に縮小することを発表した。

 スイスに拠点を置くこのプライベートチームは、来る2017年シーズンの規定変更に最大限対応するため、もてるリソースをAERエンジン搭載の来季型R-Oneの開発に振り向ける決断を下した。そのため、現在シリーズで2台を走らせるレースチームの規模を縮小。13号車をドライブするアレキサンドレ・インペラトーリ/ドミニク・クライハマー/マテオ・タッシャー組が、メキシコシティから始まる残りの“フライアウェイ”5戦を戦う予定となっている。

 レベリオン・レーシングのチームマネージャーであるバート・ヘイデンは、競争が激化するLMP1の現状を踏まえて、次のように説明した。

「LMP1のコンペティションレベルは、ハイブリッドマシンを走らせるマニュファクチャラーの参入により、これまでにない……とてつもない高さにまで到達している。このカテゴリーで我々自身の競争力を高めるため、2017年に向けレベリオンR-oneのアップデートとR&Dに、より多くの時間とリソースを投じる必要があると判断した」

「経営資本の限られた小さなプライベーターチームにとって、WECの残りイベントを1カー体制でいくことを決断する必要があった。これで2017年マシンの開発にさらに力を注ぐことができるようになるだろう」

 改定される新規則では、大型化を許されるフロントのカナードに加え、幅とプレーンの増大するリヤウイング、830kgへと軽減される最低重量などが含まれる。

 これにはプライベーターのLMP1-Lと、ハイブリッド搭載のファクトリーマシンであるLMP1-Hとの戦力差を縮める狙いが含まれており、2018年に向けたDRS(ドラッグ・リダクション・システム)導入の前段階の変更にもなっている。

 ヘイデンは13号車のエントリーに絞った要因として、ライバルであるバイコレスとの「チャンピオンシップを戦う上での、大いなる挑戦」に対応すべく、選手権ポイントを考慮し、姉妹車とのポイントが分散しないように……との狙いもあったと説明している。