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LEXUS TEAM ZENT CERUMO スーパーGT第5戦富士 決勝レポート

2016年08月08日 13:01  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ZENT CERUMO RC F
2016 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJI GT 300km RACE
第5戦 富士スピードウェイ

ZENT CERUMO RC F
#38 立川祐路/石浦宏明
◆8月7日(日) RACE

決勝結果 7位

<決勝>天候:晴れ コース状況:ドライ

 チームが全力を尽くしながらも、ライバル勢とのタイム差に悔しい予選日を送ることになったLEXUS TEAM ZENT CERUMO。レースでの巻き返しを狙うべく、8月7日(日)の決勝日を迎えた。

 前日同様朝から晴天に恵まれ、午前9時からのフリー走行開始の時点で、すでに気温は28℃、路面温度は36℃と、酷暑のなかでのレースが予想された。ZENT CERUMO RC Fは決勝での巻き返しを狙うべく、石浦宏明がステアリングを握りコースイン。すぐに立川祐路に交代し、さらにふたたび石浦へ。決勝でのロングランの状態を確認しながら8周をこなすと、ピットに戻りふたたび立川に交代。7周を走行し、立川交代後の3周目に1分31秒796というベストタイムをマークした。

 30分間のフリー走行でクルマの状態は確認できたものの、やはりライバルに対してどうしてもアベレージのラップタイムはやや苦しい状態。また、立川のベストタイムも10番手と、表彰台、そして優勝を狙うにはどうしても速さが足りない。決勝レースでも苦戦を強いられる予感が立ちこめていた。

 決勝日3万3500人という来場者がスタンドを埋めるなか、午後2時35分、SUPER GT第5戦の決勝レースのときを迎えた。静岡県警察の白バイ9台、パトカー4台の先導のもと、1周のパレードラップが行われ、そのままフォーメーションラップへ。午後2時42分、グリーンシグナルが灯った。

 ZENT CERUMO RC Fのスタートドライバーを務めたのは石浦。12番手グリッドからまずはオープニングラップでポジションをキープし、他のレクサスRC F勢とともに、前を追っていく。7周目にはNo.39 RC Fに、さらに8周目にはNo.37 RC Fの先行を許すものの、7周目に6番手を走っていたNo.15 NSX CONCEPT-GTが左リヤのトラブルで戦線離脱。また、No.24 GT-Rの緊急ピットインもあり、石浦は12番手をキープ。さらに10周目には、No.37 RC Fがトラブルに見舞われたこともあり、11番手へポジションを上げた。

 前日の予選で、決勝を見すえた固めのタイヤを選択していたZENT CERUMO RC Fだが、石浦のペースは安定はしているものの、やはり上位には少々およばない。他のレクサスRC F勢も同様で、苦しい粘りのレースを展開することを強いられてしまった。

 19周目、TGRコーナーで発生したアクシデントの影響でセーフティカーが導入されるが、石浦はしっかりとタイヤを温め、燃料もきっちりとセーブ。ふたたび上位進出を狙っていく。セーフティカー明けの23周目あたりから他車がピットインを行ったこともあり、石浦はひとつ、またひとつとポジションを上げていった。

 石浦は32周を終え、5番手までポジションを上げたところでピットイン。チームはミスのない迅速な作業で、立川に交代したZENT CERUMO RC Fを送り出した。GT500クラスのピット作業が終わってみると、2番手を走っていたNo.46 GT-Rのクラッシュもあり、立川のポジションは7番手に。ポイント獲得を確実とする順位につけていた。

 立川はNo.39 RC F、さらにその背後のNo.19 RC F、No.6 RC Fとサーキットを沸かせるバトルを展開しながら周回を重ねていくが、結局38周目以降ずっと7番手のまま66周のレースを走りきり、チェッカーを受けることに。真夏の三連戦のふたつめのレースでZENT CERUMO RC Fは、結局7位でレースを終えた。とは言えレクサスRC F勢にとって苦しいラウンドで、貴重な4ポイントを獲得している。

 次戦は3週間後、8月27~28日に迎える第6戦鈴鹿1000km。まさにシリーズの天王山とも言えるレースだ。「これに勝たなければ今年はもうない」とチームは必勝態勢で鈴鹿に臨むことになる。


ドライバー/立川祐路
「正直、厳しいレースウイークエンドになってしまいましたね。予選からライバルに対してスピードがなく、レースも苦しい展開になり、レクサス勢での戦いとなってしまいました。ただ、こういう状況のなかでチームも石浦選手もミスなく戦ってくれて、最低限の結果を出すことができたのは評価しなければいけないと思います。今回獲ったポイントがシーズンの最後には効いてくると思いますからね。チームがやれることはやり切ったのではないでしょうか」

ドライバー/石浦宏明
「ペースをあまり上げることができず、ストレートスピードも伸びなかったため、集団のなかに入ってしまうと戦いきれず、ポジションを落とすこともあった苦しいレースになってしまいました。ただ、接触などをせず、しっかりと後半に繋ぐことができれば、チャンスはあると思っていました。また、セーフティカー中はなるべく燃費もセーブし、集団のままピットに入ればさらにチャンスが広がるのではと思っていました。途中で走り方を変えたり、ギヤチェンジのタイミングやラインどりを試したりと、なんとか前とつかず離れずで走ることができました。最終的にはポジションを上げてくれたチームと立川選手に感謝したいですね。苦しいレースだったので、次戦までになんとか挽回しなければいけないと思っています。今回ポイントも重ねることもでき、かつウエイトハンデもまだ40kgですからね。勝ちを狙える重量だと思いますし、鈴鹿に向けてしっかり準備したいと思っています。それに、鈴鹿で勝たないと今年はないと思っています」

高木虎之介監督
「よく7位まで順位を上げてくれたと思っています。苦しいレースだったので、7位という順位でポイントも得ることができたので、粘りをみせることができたのではないでしょうか。チームとしてもピットストップをうまくこなすことができましたし、ドライバーもミスなく最後まで戦ってくれました。予選でのレクサス勢の順位を考えたら、苦しい状況でもこの順位になれたのは良かったです。次戦は鈴鹿1000kmで長いレースですし、ピットストップ回数も増えるので、すべてが完璧にできればドライバーがいい結果をもたらしてくれると信じています。少なくとも表彰台は狙いたいですね」