完全に熱帯アイランド化している日本。外出から帰って来たときのオフィスのクーラーの涼しさは、まさに神だ。昼も夜もフル稼働で、クーラーがない生活なんてもう考えらないが、気を付けるべきリスクがある。それは「冷房病」だ。
伝えたのは8月4日の「ちちんぷいぷい」(MBS毎日放送)。汗が十分蒸発せずに体に熱がこもることで体調を崩す「夏バテ」と違い、室内との気温差が原因で自律神経が乱れ、体調不良を起こすことをいう。(文:みゆくらけん)
肩凝り、だるさ、頭痛の原因にも
症状を訴える人は8月初旬から増え始める。冷房病の主な症状は以下の通りだ。
・足腰の冷え
・肩凝り
・だるさ
・頭痛
・食欲不振
風邪のようだが「咳も鼻水も出ない」というような場合にも、冷房病のおそれがある。兵庫医科大学の服部益治医師によると、人間は恒温動物であるため気温の変化に弱い。特に梅雨から夏へ移行した今の時期は、気温がグッと上がるために体が順応しにくくなっているのだとか。
さらにクーラーをガンガンかけて室内との気温差も大きくなると、体への負担はより大きくなる。今の時期から注意しておかなければ、お盆明けに一気にガタがきて、本格的な夏バテに見舞われやすい、とも。
対策としては、冷え過ぎないようにすること。クーラーの風が直接当たらないようにしたり、オフィスなどでは肩から羽織るものやブランケットを常備しておいたりすると良い。体の中を冷やさないように、冷たい飲み物・食べ物を避けるのも効果的だという。
キンキンに冷えた飲み物にも気をつけたい
冷房病対策は、お風呂でも工夫ができると服部医師はいう。
「つい『暑いからシャワーだけ』となりますが、低めのお風呂(38度ぐらい)でゆっくり休むと、体全体と脳も自律神経もホッとする。その日の1日の疲れを緩められる」
さらに1日のうちの15分ほどの空き時間を使って「目を瞑る」という行為も効果的で、「眠らなくても、目からの刺激が減るので脳が休まる」のだとか。つまり、冷房病対策には「冷やし過ぎない」「脳を休める」ということが大事なようだ。
お盆明けに突然ボディブローのように体調不良が襲ってこぬよう、クーラーガンガン!と、キンキンに冷えた飲み物ゴクゴク!には気をつけたい。
寒かったら「冷房弱めて」と堂々と言わせて!
そういえば、こないだ大久保佳代子が「冷え症=いい女と思われる風潮はいかがなものか」と文句をいっていた(7月31日の「ビートたけしのいかがなもの会」より)。
「ちょっと寒いので、冷房弱めてもらっていいですか?」
レストランなどで店員にこう訴える女性が「か弱さ」を演出しているようで、イラっとくるそうだ。しかし最近の室内の冷えっぷりは、マジでキツくないか? 出掛けるときにはカーディガンを欠かさないが、それでも寒い。芝居じゃなくて、マジで寒いのです。冷房病対策のためにも、堂々と「寒い」と言わせて!
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