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大クラッシュの千代、無事をアピール。クルマはフロントまわりを大きく損傷

2016年08月07日 22:51  AUTOSPORT web

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ブレーキトラブルでクラッシュした46号車。ガレージでシャッターを下ろしてマシンを検証中
その映像が流れた時、プレスルームでは悲鳴が聞こえた。スーパーGT第5戦富士の35周目、千代勝正がステアリングを握った#46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rが1コーナーをオーバーランし、ほとんど速度が落ちないまま横滑りしてタイヤバリアにクラッシュしたのだ。幸い、千代に大きな怪我はないというが、ひやりとした場面だった。

 本山哲から千代に乗り替わった3周目の1コーナーで、大きなクラッシュが発生した。タイヤバリアに激しくぶつかった千代はすぐにクルマを降り、タイヤバリアに上って両手で無事をアピール。しかし、クラッシュした際の衝撃(G)が大きく、千代は医務室へ向かい、その後、御殿場市内の病院へ向かった。

 千代に同行して病院に向かった本山が話す。「千代に怪我はありませんが、クラッシュした時の衝撃が強かったので、念のため病院に向かって検査を受けます。心配はしなくて大丈夫だと思いますよ。(1コーナーでのブレーキトラブルは)少しタイミングの悪い場所でのアクシデントで危なかったですが、怪我がなかったことはなによりだと思います」

「原因ははっきりしませんけど、おそらくブレーキのトラブルですね。僕のスティントでは、まったく問題ありませんでした」
皆さん、僕は大丈夫です。当たった時のGが凄かったみたいで、これから病院に検査に行くので、サーキットには戻れなそうです。今回も応援ありがとうございました!I'm ok✌️thank you for your concern. pic.twitter.com/pBNgMbJfIG— 千代勝正 (@KATSUMASA_CHIYO) 2016年8月7日

 ニスモでGT-Rの開発担当を務める鈴木豊監督によれば、クルマの被害はそれなりに大きいという。

「原因はブレーキトラブルですが、トラブルが起きた原因はわかっていません。千代はクルマの速度を少しでも止めようとスピンさせて、このエスケープゾーンが広い富士に助けられました。千代がスピンしながらもきっちり対応して、被害を最小限に食いとどめてくれました」

「それでも、クルマのフロント周りはかなり損傷が大きいです。モノコック、エンジンはおそらく大丈夫だと思います。クルマも直せますし、千代も精密検査の結果次第ですが、大丈夫だと思いますので、次の鈴鹿は46号車で獲りに行きます」

 今季4戦4勝を挙げるGT-R陣営。今回の富士でもカルソニック IMPUL GT-Rが2年振りの勝利を挙げたが、S Road GT-Rのクラッシュと悲喜こもごもの結果となった。次の鈴鹿に向けても、まずは千代の体調が完全に無事であることを願う。