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高木真一「メカニックの素早い作業と小林の集中力が勝因」

2016年08月07日 21:41  AUTOSPORT web

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2016スーパーGT第5戦富士 高木真一
7日に行われたスーパーGT第5戦富士の決勝レースで、GT300クラスを制したARTA BMW M6 GT3の高木真一と小林崇志が、決勝の戦いを振り返った。

●GT300クラス優勝:ARTA BMW M6 GT3:
高木真一
「5月(の第2戦富士)でもポールポジションを獲得したり、(富士では)過去にもCR-Zで優勝していたりと比較的、富士は表彰台を獲得する機会の多いサーキットだなと感じています」

「今年はBMW M6というクルマの得意な部分を探っている状態で、第2戦富士は調子が良かったですが、(第1戦)岡山と(第4戦)SUGOでは辛い状況でした。鈴鹿のテストでもすごく辛かったので、昨日行ったとおり、優勝するチャンスはここ(富士)しかないと思っていて、なんとしても優勝したいという気持ちが僕たちふたりの間でとても強かったです」

「(優勝を争った)アウディは速くて、僕のスティントの時にペースが良くて負けそうだったんですが、セーフティカーが導入されてなんとかしのげました。早めに小林(崇志)に交代したあと、間違いなく小林はアウディに追われて辛い思いをするだろうということは分かっていました」

「そういった状況で、メカニックが素早いピット作業をして6秒のマージンを作ってくれたことと、小林の最後の集中力が今回の勝因だと思っています。本当に価値のある優勝です」

「優勝したことでウエイトも重くなるので、鈴鹿はかなり厳しいと思います。ただ、鈴鹿は長いレースになるので呼吸を整え、周りの動きをよく見て戦えば確実にポイントを取れると思っていますし、タイは自分たちのクルマに合っているんじゃないかと考えているので、そこでも確実にポイントを取りながら、久しぶりのチャンピオン獲得を狙ってチーム一丸となってレースをしていきたいと思っています」

小林崇志

「高木(真一)さんも言ったとおり、第2戦富士で好調だったので、ここで勝っておかないと、他のサーキットでは勝てるかわからないという状況でした。だから、是が非でも勝ちたいという気持ちで、チーム一丸となって望みました」

「決勝日朝のフリー走行でも非常に良いタイムで、その時点ではライバルとのタイム差があったんですが、いざレースが始まると21号車アウディ(Hitotsuyama Audi R8 LMS)とはラップタイムの差がまったくなく、前半スティントの終盤ではいつ抜かれてもおかしくないような状況でした」

「しかし、セーフティカー明けにドライバー交代し、コースに戻ったら6秒のマージンがありました。それでも、絶対に追いつかれることは分かっていたので、アウトラップから集中して、コンマ1秒もロスしないように心がけて走っていました」

「高木さんとコンビを組んでから今回で5勝目なんですが、これまでの4勝は後続を大きく引き離した余裕のある状況での勝利が多かったので、こんなにも攻め立てられるなかで走り続けて、勝たなければならないという状況は初めてでした」

「僕自身、非常に辛かったですが、集中力を切らさずに走れたことは良かったですし、今後のレース人生のなかでも忘れられない1勝になると思います」

「現在ランキングトップということで、もちろんチャンピオンを狙って今年ここまで戦ってきているので、次戦鈴鹿以降も勢いよく走ってポイントリーダーの座を維持していきたいと思います。今回のレースで新たな課題も見えてきたので、そこをチームと煮詰めて、よりレベルアップして今後のレースを戦っていきます」