8月7日はバナナの日。8と7で、そんなバナナの日。何かおもしろいレシピはないか~? とネットの海をくまなくパトロールしていた私は気付いてしまいました。
巷には「バナナ+納豆」のレシピがたくさんあることに。しかも、そのいくつかはなんと離乳食!
私は納豆もバナナも大好きですし、どちらも体に良い食材。けれども、なぜこの2つの食材をあえて一緒に食べなくてはいけないのか……この組み合わせ、本当においしいの? 赤ちゃんの味覚はおかしくならないの? なんか悪い予感しかしないよ~。
さまざまな思いが頭の中をかけめぐり、固まること5分。
そして決めました! 私、Pouch編集部に「体張って試します」と申し出ることを。
【フィリピンの人が怒っちゃう?】
編集部からは即レスで、「ぜひやってみて! でも正直うわ~って思いました!」また納豆嫌いの編集部員にいたっては、「フィリピンとの国際問題に発展しますよ」ですって。
ちなみに日本がバナナを輸入している国は、フィリピンだけじゃなく、エクアドルや台湾、ペルー、メキシコなど。このレシピのせいで、その国々との外交関係も、もはや風前のともしび!?
……てなことがあるはずないですが、おいしいならば、むしろ積極的に広めたいところですよね。もし、まずかったら……そっとしておきましょう。
【塩系も甘系も、どっちもいけるらしい】
「バナナ+納豆」レシピには、「はちみつを垂らす」「ココアを混ぜる」のほかに、「和風だしを入れる」「タレも入れる」などなど、塩系と甘系、どっちも存在します。
「バナナ+納豆」のコンビ、甘いのもしょっぱいのも、どっちもいける万能選手ならいいけれど……私の頭の中には「どっちも微妙だからじゃないの?」という疑念が、むくむくと浮かんできます。
【いざ、実食!】
いつまで考えていてもラチがあかないので、さっさと実食することに。
<用意するもの>
納豆 ・・・ 1パック
バナナ ・・・ 1本
とりあえず、ほかには何も入れないプレーンなものを食べてみて、いけそうなら蜂蜜やタレをトッピングしてみることにします。
バナナをお皿に入れてフォークの背でつぶし、納豆をタレなしで投入して、よく混ぜます。そしていざ、ひと口!
あれ? 意外と……いける! バナナが驚くほどの協調性を見せ、納豆に寄り添っている! 全く違和感を感じません。むしろ、バナナのフルーティさと、ねっとりふわふわした食感が納豆に加わって、やたらマイルドになりました。
プレーンなバナナ納豆は、どちらかというと納豆寄りの味わい。だから当然、納豆のタレをプラスしてもおいしいし、普通におかずにできそう。ご飯が進むお味です。
【今度はハチミツを入れてみた】
バナナ納豆が納豆寄りの味ならば、ハチミツなんか垂らした日にゃ、目も当てられないことになるのでは?
そう思った私は、おそるおそる、ひとくち分だけバナナ納豆をフォークに乗せ、ハチミツをオン。
すると不思議なことに、納豆が「ここはバナナに主役を譲るぜ」とばかりに後ろに下がり、今度はバナナが前に! ハチミツをかけることで、納豆の風味が、なぜか脳内でナッツか何かのように変換されちゃうのです。
不思議なほど違和感がないですし「ものすごく臭いけど味は絶品」と言われるドリアンから、臭さを取り去った感じ。つまり美味。
【バナナと納豆は、主役も脇役も完璧にこなすベストカップル】
考えてみたら、甘みがない種類のバナナを主食にしている地域もあるのだし、クセがあって強い匂いのチーズには、ハチミツをかけて食べることもあります。だから、そんなに身構える必要もなかったのかも? バナナと納豆は、そんな風にさえ感じさせるベストカップルだったのです。
このほか、タレ、マヨネーズ、塩、醤油、ココアと、いろいろな味のバナナ納豆を試してみましたが、合わせるものによってお互いが即座に主役を判断。バナナと納豆は、主役と脇役をどちらも華麗にこなせる、完璧なマリアージュだとわかりました。
パンやご飯と合わせてもいけるので、皆さんも、ぜひ試してみてくださいねー。常識が崩されちゃいますよ。
ふう、フィリピンとも、他のバナナ産出国とも、国際問題に発展しなそうでよかった!
調理・撮影・文=山川ほたる(C)Pouch