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シンティアム・アップル・ロータス スーパーGT第5戦 予選レポート

2016年08月07日 09:01  AUTOSPORT web

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シンティアム・アップル・ロータス
2016/08/06
エルシーアイ株式会社
Press-Information
REF-LPR 15/'16

スーパーGT 第5 戦 富士GT300km レース 公式予選

■公式練習走行
 8月6日(土)、夏休みに相応しい快晴の空の下で、スーパーGT 第5戦 FUJI GT300kmRACEの予選が開催されました。今回シンティアム・アップル・ロータス(SGT EVORA)は、最新の「バージョン2.0」ボディに“富士仕様”のエアロシステムを装備して出⾛しました。これは第2戦(FUJI 500km RACE)で採用した、ラジエター開口部の小さなバンパーとフリックボックス、より空気抵抗の少ないフロントフェンダーをインストールしたもの。またウイングも富士専用タイプに交換し、ローダウンフォース仕様を実現しました。8:50から始まった公式練習走行では、エースドライバーの加藤寛規選手が最初にコースイン。走行開始早々に⼀台のGT300マシンがコース上でストップして赤旗中断になりましたが、9:05から再開した走行では、序盤から1分39秒247の好タイムで7番手をマーク。6周を手ったところでピットへと戻り、各部に微調整を施して、高橋⼀穂選手へとマシンを渡しました。

 その後は高橋選手も精⼒的に周回を重ね、途中1回の赤旗中断を挟んで6周を走行。ガソリン補給の間に赤旗中断がありましたが、さらに7周を走り、順調にメニューをこなしました。そして予選をにらんだ最後の走行では、加藤選手が1分38秒838のベストタイムを出して6番手に。またGT300占有走行に出走した高橋選手も、1分39秒817までタイムを詰めて予選へと期待をつ
なぎました。

■予選第1回目(Q1)
 14:30から始まった公式予選第1回目(Q1)は、ストレートスピードに勝るFIA-GT3勢に割って入りQ2進出を果たすべく、エースである加藤寛規選手がアタックドライバーを務めました。ライバルたちの約半分がコース上に躍り出た頃、加藤選手もコースイン。速さのポイントが違うGT3勢に行く手を阻まれないようにと、慎重にクリアラップを探ります。そして予選開始から11分が経過し、トップのマシンが1分37秒台に突入するころ。⼀台のマシンが300Rのイン側でストップし、予選は中断となってしまいました。そのとき加藤選手は、まさにアタックの真っ最中。ホームストレートでその様子を知らせる赤旗が振られたとき1分38秒1のタイムを刻んでいたのですが、これは記録抹消となってしまったのでした。

 マシンは素早く回収され、予選は14:42から残り4分を切った場面で再開。しかもSGT EVORAのタイヤは、⼀番グリップを発揮するピークをちょうど過ぎた状態。誰もがその動向を、固唾を飲んで見守っていました。しかし、加藤選手はここで驚くべき走りを披露したのでした。気温は33℃、路面温度は50℃!午前中よりも10℃近く路温が上がったなかで、アタックラップよりも早い1分38秒025をマークしたのです。まさに⼀発のアタックでSGT EVORAは総合で3番手、JAF-GT勢の中でもトップという素晴らしいタイムを刻んだのでした。これで№2 シンティアム・アップル・ロータスは、無事Q1を突破しました。

■予選第2回目(Q2)
 15:15から始まった公式予選2回目(Q2)でSGT EVORAは、GT300勢の先頭を切ってコースインしました。公式練習⾛⾏でも好タイムを刻んでいた高橋選手は、3周目までに体制を整え4周目にアタック。しかしタイムは1分40秒905と伸び悩みます。そして5周目も1分40秒373と、なかなか40秒台の壁を突破することができませんでした。しかし高橋選手は諦めず、6周目にチャレンジ。これで1分39秒990までタイムを縮めましたが、ライバルたちとの差は大きく、Q2は14位という結果になりました。

■Cars Tokai Dream28 シンティアム・アップル・ロータス
ドライバー:加藤寛規選手
「あの赤旗は……本当に参りました! それでも予想外のタイムが出せたのは、予選再開直後のアタックラップで、前を走るランボルギーニと最高な状況で遭遇できたからなんです。相手は立ち上がりで逃げるのですが、こっちはコーナーで追いつく。これによって最終コーナーでベストなポジションにつくことができ、ストレートでずっとスリップストリームを使うことができました。すごくツイてましたね!決勝は、予選で得た感触をもとにマシンをさらにセットして、最後まで戦い抜きたいと思います。」

ドライバー:高橋一穂選手
「タイムの出し方を完全にミスしました。朝の走行でタイムは出せていましたし、マシンの感触もつかんでいたので気合いが空回りして、タイヤの⼀番よいところで運転をまとめることができなかった。それを修整したときにはもうリアタイヤがピークが完全に過ぎていて、オーバーステアが強くなってしまった。走りのリズムを取り戻して決勝に臨みたいと思います。」

チーフエンジニア:渡邊信太郎
「ストレート加速がタイムに直結する富士で、Q1ですが3番手のタイムが出せたのはよかったですね。今回の富士はタイヤチョイスもきちんとできたので、公式練習走行時点でロードラッグ仕様の効果もきちんと確認できましたし、マシンのトラブルもなかった。ですからそれなりのタイムを出すとは思っていました。ただ決勝は、Q1のようには⾏かないと思います。SGT EVORAは燃料を満載するとストレート加速が如実にドロップするので、GT3勢に飲み込まれるのは間違いない。そんな状況のなかでタフな闘いを走り抜いて、ベストな結果を導き出したいと思います。」