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LEXUS TEAM ZENT CERUMO スーパーGT第5戦富士 予選レポート

2016年08月07日 08:41  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

ZENT CERUMO RC F
2016 AUTOBACS SUPER GT Report
FUJI GT 300km RACE

第5戦 富士スピードウェイ

ZENT CERUMO RC F

#38 立川祐路/石浦宏明

◆8月6日(土) QUALIFY
公式予選総合結果 12位(1分29秒799)

<公式予選>天候:晴れ コース状況:ドライ

「あとほんの少し!」で勝利に手が届きそうだった、スポーツランドSUGOで行われたSUPER GT第4戦から2週間。“真夏の三連戦”ふたつめのレースとなる第5戦の舞台は静岡県の富士スピードウェイ。LEXUS TEAM ZENT CERUMOにとってホームコースでもあり、シリーズの流れを考えても、勝利が欲しいラウンドだ。

 前戦では持ち込んだタイヤに対して、実際のレースウイークの気温、路面温度が低すぎる状況に苦しめられたZENT CERUMO RC Fだが、迎えた8月6日(土)の天候は快晴。夏らしい酷暑のなかでの予選日となった。朝から徹夜組を含む多くのファンがスタンドを埋めるなか、午前8時50分から午後の予選、そして7日(日)の決勝を見据えた公式練習がスタートした。

 ZENT CERUMO RC Fは、立川祐路がステアリングを握りコースイン。一度ピットに戻りチェックを行ったあと、少しずつタイムを縮め1分30秒台のタイムを揃えていく。12周目には1分30秒102というタイムをマークし、13周を終えピットに戻ると石浦宏明に交代。途中、No.1 GT-Rのストップによる赤旗等もあったものの、ZENT CERUMO RC Fは着実に走行をこなし、石浦は1分30秒226というベストタイムでセッションを終えた。

 この公式練習でのZENT CERUMO RC Fの最速タイムは、立川の1分30秒102。ただ、ポジションは8番手。トップタイムとなったNo.46 GT-Rとは0.634秒差。僅差のGT500クラスでは、少々大きな差だ。じつは今回の第5戦に向け持ち込まれていたタイヤは、第2戦でライバル勢に相次いだタイヤトラブルの対策を施したものだったが、レクサス勢はその合わせ込みに苦労していたのだ。

 SUPER GTでは公式予選Q1、Q2で使用したタイヤのうち、抽選でどちらかが決勝レーススタート時のタイヤとして使用されることになるが、LEXUS TEAM ZENT CERUMOは公式練習でのフィーリングをもとに、持ち込んだタイヤのなかで最も固めのものを選んだ。予選では若干苦しくなるが、決勝レースでしっかりと高いペースを保とうという作戦だ。

 迎えた公式予選は、午後2時25分スタート。GT300クラスの予選Q1がスタートするときにはすでに気温33℃、路面温度50℃という相変わらずの暑さだった。ZENT CERUMO RC FのQ1アタッカーは石浦。ブリヂストン装着車のなかでは早めにコースインした石浦は、2周目に1分36秒780、3周目に1分33秒083というタイムをマークし、Q2の立川に繋げるべくアタックを展開。1分29秒799というベストタイムをマークしてみせるが、ライバルたちが続々とタイムを刻んでいくと、少しずつポジションが下がっていってしまう。

 石浦はチェッカーラップまで懸命にアタックを続けるが、最後のアタックは1分30秒014に終わってしまい、ベストタイム更新はならず。なんと、結果はまさかの12番手。立川に繋げられず、予選Q1脱落というここまでの流れから考えると信じがたい結果となってしまった。しかも、レクサスRC F+ブリヂストンタイヤ勢は全車がQ1を通過できない事態。石浦のアタックのフィーリングも悪くなかっただけに、LEXUS TEAM ZENT CERUMOの全員が肩を落とす結果となった。

 とは言え、あくまで予選は予選。LEXUS TEAM ZENT CERUMOは翌日の決勝レースで、富士での第2戦の借りを返すべく、虎視眈々と戦略を練っている。決勝レースでのZENT CERUMO RC Fの巻き返しに期待しよう。

ドライバー/立川祐路
「今回は決して楽な戦いではないだろうと思ってサーキットに入りましたが、朝の公式練習からやはり厳しい状況が見えていて、そこから少しでも良くなるようにアジャストをしてきました。予選でも苦しくなりそうな印象はあったのですが、レースでなるべく挽回できるようにハードめのタイヤを選択しました。このところの富士では少し劣勢で、石浦ががんばってアタックをしてくれたので仕方がない部分もあると思います。レースではひとつでも順位を上げて終われるようにがんばりたいですね」

ドライバー/石浦宏明
「午前の公式練習では軟らかめのタイヤを試したのですが、そのタイヤではロングランが厳しそうだったので、予選では持ち込んでいるなかで最も固めのタイヤを選びました。他のレクサス勢も同じ選択なのですが、決勝を重視したタイヤです。ただ、ライバルとのタイム差が予想以上でしたね。搭載しているウエイトハンデを考えると、レクサスのなかでタイム差はないですし、アタックも決められたので自分たちのパフォーマンスを発揮することができたと思いますが、ライバルとの差を考えると結果を重く受け止めなければいけないと思います。これまで富士ではレクサスRC Fが勝利していないので、とにかく勝ちたいと思っています。そこはまだあきらめていないですし、決勝に向けて悲観はしていません。

高木虎之介監督
Q1を通過することは可能だと思ってはいたのですが……。ふたを開けてみると予想以上でしたね。ただ、固めのタイヤを選択しているので決勝レースは期待していいのではないかと思っています。明日も暑そうですからね。なんとかひとつでもポジションを上げて、上位に食い込めるように挽回したいと思っています。