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GT500:GT-Rがトップ3独占、84kgモチュールが驚きの3位グリッド獲得

2016年08月06日 16:41  AUTOSPORT web

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2016スーパーGT第5戦富士 ポールポジションを獲得したカルソニックIMPUL GT-R
2016年のスーパーGT第5戦富士の公式予選Q2。白熱したタイムアタック合戦を制しカルソニックIMPUL GT-Rが今季2回目のポールポジションを獲得した。

 予選Q1は、ここ富士をホームとするレクサス勢5台が脱落するという波乱に見舞われ、WedsSport ADVAN RC FのみがQ2へ進出。その関口雄飛がグリーンシグナル点灯とともにコースインし、ゆっくりウォーミングアップをしながらタイムアタックに入るアプローチでアタックに臨む。 

 他のライバルたちは路面温度が48℃と高いこともあり、タイヤのグリップのピークが続く1周のアタックチャンスをものにするべく、残り8分まで待機。特にホンダNSX CONCEPT-GT勢は残り7分を切るところまでガレージに待機し、そしてピットを離れた。

 各車しっかり間合いをとってタイムアタックをする中、抜群の速さをみせたのがカルソニックGT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。1回目のアタックで1分28秒886でトップに立つと、連続アタックに入り、自らのタイムを0.4秒更新。1分28秒458を叩き出し、第2戦富士以来となる今季2回目のポールポジションを決めた。

 2番手にはS Road CRAFTSPORTS GT-Rの本山哲が1分28秒934を記録し、こちらも第2戦同様にフロントロウを確保。3番手には、ランキングトップで84kgのウエイトハンデを搭載しているMOTU AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリが飛び込んだ。今回はウエイトの影響で上位どころかQ1突破も難しいかと思われたが、1分28秒997の3番手タイムを記録。サーキット全体が驚きの声に包まれた。

 Q1で戦前の予想を覆し、目覚ましい活躍をみせたホンダ勢は、KEIHIN NSX CONCEPT-GTの小暮卓史が1分29秒251をマークし4番手を獲得。これが陣営最上位となった。レクサス勢では、唯一Q2に残ったWesSport RC Fが8番手となった。

 第2戦の富士ではポールポジションを獲得するも、決勝ではトップ快走中の終盤にタイヤバーストに見舞われリタイアしたカルソニック。今回はそのリベンジとなる2度目の富士。チームの雰囲気は非常に良さそうで、星野一義監督もポールポジション獲得に満面の笑みを浮かべ、安田裕信のテレビインタビューの際にはインタビュワーの高橋二朗氏のマイクを奪い、安田にに向け、安田が困惑する場面も。今回のカルソニックは「笑え」が合い言葉のようで、星野監督、そして安田、オリベイラともにしっかり結果を残し、笑顔の表情を見せていた。

 真夏のラウンドとはいえ、今年は一時路面温度が50℃を越え、例年以上の暑さとなった予選日。明日の決勝も同じようなコンディションになれば、予選日でも厳しそうだったタイヤがいっそう、難しくなる。明日はまた、読めない展開が待ち受けていそうだ。