スーパーGTの生中継がさらに面白くなりそうだ。スーパーGT第5戦富士の練習走行で、61号車SUBARU BRZ R&D SPORTのオンボード映像が生中継で放送。今回の富士戦で試験的に予選、決勝も生オンボード映像が放送される予定だという。
モータースポーツでのテレビ中継でのオンボード映像の挿入はF1をはじめ、世界トップクラスの国際映像ではお馴染みになっていたが、スーパーGTの公式映像で流れるのは今回が初。
もともとはSUBARUが独自にインターネット回線を使用して、恵比寿にある スバル恵比寿ショールーム(スーパーGTのパブリックビューイングは次回の鈴鹿1000kmで実施予定)で行っていた無料のパブリックビューイング、Ustreamがスタートになっている。F1やWECのようなシステムや回線は高額だが、インターネットを使用した中継はハードルが下がる。近年の回線や機材の進化により、かつてのオンボード映像に迫るクオリティが実現しつつあるという。
今回の富士ではSUBARUとGTA、そして中継を担うJ SPORTSが試験的に61号車でオンボード映像をトライ。練習走行ではセッション序盤にダンロップ・コーナー脇にストップしてしまう。そこでステアリングを握っていた井口卓人がインパネのボタン、スイッチ類を操作する、緊張感のある場面がオンボード映像で流れた。
「トラブルは電気系統でしたが、ガレージに戻ってすぐに直りまして、その後は問題なく周回をこなせました。オンボード映像は……いろいろバレちゃいますね(笑)。ドライバーとしては緊張するし、ちょっと恥ずかしいですけど、見ている方にとって、良い面がありますよね」と、オンボードの印象を語る井口。
61号車は前回のSUGOで最後の最後で表彰台を守り、良い流れのままこの富士を迎えているだけに、今週末の生オンボードでどんな走りを見せてくれるのか、新たな楽しみが増えることになる。スーパーGTは前回のSUGOを見ても、とにかくいろいろな箇所で接近戦が多く、それをリアルタイムで見れることは、ファンにとっては至福の時間。今回は61号車1台のみでのトライだが、今後も続々、増えることを願いたい。