2016年のスーパーGT第5戦『FUJI GT300km RACE』が6日、富士スピードウェイで開幕。予選前の公式練習はS Road CRAFTSPORTS GT-Rがトップタイムを記録した。
第4戦スポーツランドSUGOでは気温20度と涼しいコンディションだったが、中1週間を空けて迎えた富士ラウンドは一転して、朝から真夏日に迫る暑さとなった。
8時50分からのセッションスタートと同時に各車が一斉にコースインしたが、3分が経過したところでGT300クラスのSUBARU BRZ R&D SPORTがダンロップコーナー入り口でストップし赤旗が出された。すぐにマシンが回収されてセッションが再開されると、序盤で上位を独占したのがニッサンGT-R勢。
そのなかでも今季活躍が著しいS Road GT-Rが1分29秒468でトップタイムをマーク。ランキング首位で84kgものウェイトハンデを積んでいるMOTUL AUTECH GT-Rも0.5秒差で2番手、カルソニックIMPUL GT-Rが3番手につけた。
各車が予選に向けたプログラムを消化していくなか、開始40分を過ぎたところでMOTUL GT-Rが最終コーナー手前でストップし2度目の赤旗中断。MOTUL GT-Rはピットに戻され、セッション残り5分のところで再びコースへ姿を現している。
セッション前半はGT-R勢が速さをみせていたが、トヨタのお膝元である富士スピードウェイで今季初優勝を狙うレクサスRC F勢もタイムを更新。セッション開始から39分を経過したところでau TOM’S RC Fが1分29秒863で2番手に食い込むと、WAKO’S 4CR RC Fも1分29秒864をマークしニッサン勢の間に割って入る。なお今回からWAKO’S RC Fはカラーリングを一部変更、青がメインのデザインとなって登場している。
S Road GT-Rがトップのまま10分間の専有走行を迎えると、各車予選を想定したタイムアタックを開始。実際の予選同様に残り6~7分前にピットアウトするマシンが目立った。
大半のマシンがダンロップコーナー手前のセクター2までベストタイムを更新してくるが、最終のセクター3でトップから大きく遅れてしまい、結果的に順位を上げてくるマシンがほとんど見られなかった。
結局、トップタイムの更新はなくチェッカーとなり、本山哲/千代勝正組のS Road GT-Rがトップ。最後は千代がアタックし1分29秒605を記録するなど終始速さをみせていた。2番手には安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組のカルソニックGT-R。第2戦のリベンジとなるか、午後の予選も注目の1台となりそう。
3番手には武藤英紀/オリバー・ターベイ組のドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT。最後の専有走行でターベイがホンダ陣営最速となる1分29秒815を記録。前回のSUGOや公式テストなどでも速さをみせているチームで、ウエイトハンデも8kgと軽いだけに、午後の予選ではポールポジション争いに食い込んでくる可能性も十分にあり得る。
セッション終了時には気温30度を超え、灼熱のコンディションとなりつつある富士スピードウェイ。この後も気温と路面温度の上昇が予想される。今季一番の暑さをマシン、タイヤの面でどう攻略していくかが、予選の順位に大きく影響してきそうだ。