英AUTOSPORTが2016年第12戦ドイツGPを戦った全ドライバーを10点満点で評価した。今回は最高点9点が、マクラーレン・ホンダのジェンソン・バトンを含むふたりに与えられた。
この企画は英AUTOSPORTが数年前から行っているもので、各グランプリにおいてすべてのドライバーに関して主に予選と決勝のパフォーマンスを評価し、さまざまなソースから得た情報を加味して採点する。
今回は9点がふたりに、8点が6人に与えられた。
■リカルドはフェルスタッペンより明らかに速かった
9点と評価されたのは、レッドブルのダニエル・リカルドとマクラーレン・ホンダのバトンだった。
リカルドは、3番グリッドからスタートし、2位表彰台を獲得した。
「リカルドは週末を通して強力だった。決勝スタート直後のターン1でマックス・フェルスタッペンに抜かれ、レースの約半分は彼の後ろの位置を走ったが、リカルドはペースを賢くコントロールし、チームメイトより明らかに勝っていた」と寸評には記されている。
「ふたりともスーパーソフトを履いた最終スティントでリカルドの方が圧倒的に速く、予選でのタイム差を見ても、ふたりの序列は明らかだった」
■マクラーレン・ホンダ:燃料とタイヤをうまく管理したバトン
バトンは12番グリッドから8位入賞を果たし、今回リカルドと並ぶ最高評価9点を得た。
「金曜午後のプラクティスではカーボンの破片が目に入り、病院に行かなければならないというアクシデントがあったが、バトンは今週末、いい仕事をしたといえるだろう」
「本当なら予選をもっとうまくやってQ3に進出できたはずだが、決勝ではすぐにポイント圏内に浮上し、その位置を維持した。終盤、燃料とタイヤのセーブが懸念材料になってくるなか、チームメイトよりもうまく対処した」
チームメイトのアロンソは、13番グリッドからスタートし、12位で入賞圏外でのフィニッシュとなり、6点の評価にとどまった。
「予選でバトンに匹敵するタイムを出せなかったのは、トラフィックのせいだったと認められる。しかし決勝ではチームメイトとほぼ同じ戦略をうまく機能させることができず、終盤は燃料をセーブしなければならずタイヤの状態も悪化したことでポイント圏外に落ちた」
「珍しくターン8でコースオフする場面があり、セルジオ・ペレスにポジションを奪われるという、いつもでは考えられないシーンが見られた」
■ハミルトンは予選でチームメイトに敗れて減点
8点と評価された6人とそれぞれの評価理由は以下のとおり。
ルイス・ハミルトン(2番グリッド・優勝:決勝はよかったがポールを逃したことで減点)、セバスチャン・ベッテル(6番グリッド・決勝5位:予選でチームメイトに敗れたものの決勝では優れた仕事をした)、バルテリ・ボッタス(7番グリッド・決勝9位:予選では本来ならフォース・インディアにもっと大きな差をつけられたはずなので減点、しかし決勝では誤った戦略でよく戦った)、ニコ・ヒュルケンベルグ(8番グリッド・決勝7位:週末を通していいパフォーマンスを発揮し、可能な最大限の結果をつかんだ)、カルロス・サインツJr(15番グリッド・決勝14位:ペナルティ、ピットストップのミスなどの状況を考えると上出来の結果)、パスカル・ウェーレイン(17番グリッド・決勝17位:あと一歩でQ3進出、決勝でもザウバーとルノー1台に勝った)
■ドイツGP 全ドライバーへの評価点
英AUTOSPORTによる2016年第12戦ドイツGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:8点
ニコ・ロズベルグ:6点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル:8点
キミ・ライコネン:7点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:4点
バルテリ・ボッタス:8点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド:9点
マックス・フェルスタッペン:7点
■フォース・インディア
ニコ・ヒュルケンベルグ:8点
セルジオ・ペレス:6点
■ルノー
ケビン・マグヌッセン:6点
ジョリオン・パーマー:6点
■トロロッソ
ダニール・クビアト:7点
カルロス・サインツJr.:8点
■ザウバー
マーカス・エリクソン:7点
フェリペ・ナッセ:6点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ:6点
ジェンソン・バトン:9点
■マノー
パスカル・ウェーレイン:8点
リオ・ハリアント:5点
■ハース
ロマン・グロージャン:6点
エステバン・グティエレス:7点