2017年用新F1タイヤのテストが今週スタートし、4日間にわたるスケジュールが終了した。ピレリは、今回協力したフェラーリとレッドブルのハイブリッドカーのダウンフォースレベルが来季マシンのそれにどれだけ近いのをまず分析するところから始めなければならないと述べている。
来季F1がより速いマシンの導入を目指す動きに伴い、ピレリは現在より約25パーセント幅広いタイヤに変更する。新タイヤの初期テストはフェラーリ、レッドブル、メルセデスの3チームが担当、今年中に10回のテストが予定されている。
今週、フェラーリがテスト用にモディファイしたSF15-Tでウエットコンパウンドのテストを行い、続いてレッドブルがRB11のモディファイ版でドライコンパウンドのテストにあたった。
ピレリはこの後、4日間の走行で集めたデータを分析することになるが、大幅なテクニカルレギュレーション変更により幅広いウイングとより大きなフロアを備える来季マシンと、今回走行したハイブリッドマシンとのダウンフォースレベルがどの程度異なっているのかをまず分析することが重要になるという。
「来季用の幅広い新タイヤのテストをようやくスタートすることができ、喜んでいる」とピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンベリー。
「やるべきことは山のようにある。タイヤのさまざまな面において予備判定の作業を始めたばかりであり、今後の目標に向けて第一歩を踏み出したところだ」
「今のチャレンジは、マシンの理解に努めることだ。ダウンフォースにおいて来年にどれだけ近いのかということを理解する必要がある」
「マシンを作る上でレギュレーションが定められているものの、彼らが必要なダウンフォースを達成できるかどうかは定かではない」
「ダウンフォースはタイヤのパフォーマンスに大きな影響を与えるので、この後、分析を行い、来年のレベルにどれだけ近いか、どれだけ足りないかを調べる」
「今のマシンは来年型とは異なっている。そこがポイントだ。ハイブリッドのハイブリッドだ。しかし我々としては何か来年の基準になるもので作業をしたい。それが作業上重要なので、その点を分析する必要がある」
ヘンベリーは、今回テストを担当したセバスチャン・ベッテル、エステバン・グティエレス、セバスチャン・ブエミのフィードバックに満足している。
「どの部分に取り組むべきか、彼らがどういう状態を望んでいるかを示してくれた。それはいいことだ。新タイヤのテストを実質的にスタートすることができて喜んでいる。だが、最終的にまとまるのは、来年2月にデビューする時期になるだろう」
次回テストは9月6、7日にバルセロナで開催され、フェラーリがスリックタイヤで走行する予定。