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実は熾烈な10位争い。ザウバーが次戦スパで新エアロを導入

2016年08月04日 15:51  AUTOSPORT web

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ドイツGPで順位を争うザウバーのナッセとマノーのハリアント
リヤに続いて新型フロントウイングを導入予定


ザウバーはサマーブレーク後に、パフォーマンスアップを目指して作られた新しいフロントウイングを導入すると明らかにした。

 ザウバーはハンガリーGPで新たなリヤウイングを導入したが、大きなパフォーマンスの向上は見られなかった。しかしその一週間後に行われたドイツGPでは、その改善が数字に表れた。リヤウイングは新しいフロントウイングやフロア、その他の周辺パーツと同様に、C35の総合的アップグレードの一部となったのだ。

 チームは新オーナーであるロングボウ・ファイナンスによる資源の注入が可能になり、新しいリヤウイングがベルギーGPでデビューとなる。フロアに関しても潜在的に導入される。



「新しいリヤウイングは大幅なパフォーマンス向上を望めるパーツではないとわかっていますが、期待どおりの役割は果たしてくれました」とチーム代表のモニシャ・カルデンボーンは語る。

「しかし、これが大きな一歩とは考えていません。今回のリヤウイングはアップデート・コンセプトの一端で、その中の数ある小さなピースのひとつにすぎません」



「我々はいくつかのパーツとともに新しいフロントウイングをスパで導入します。フロアに関しては、次のレースに間に合うかまだわからない状態です。それでもパッケージ全体を見ると、予定されたアップデートが組み合わさってきたので、スパでは好パフォーマンスを期待したいですね」

 ザウバーはシーズン前半戦でポイント獲得ができず、周回遅れの下位チームというイメージが定着してしまっている。今のザウバーには、コンストラクターズランキングでトップ10を争うためのアップグレードが必要なのは明らかだ。ライバルとなるマノーはオーストリアGPでパスカル・ウェーレインが10位フィニッシュを達成して1ポイント獲得しているため、コンストラクターズランキングで10位を確保している。

 ザウバーは手付かずのパッケージで単調なレースをするのではなく、クルマを開発していく段階にあることがポジティブな効果を導くとカルデンボーンは話す。

「開発がどの程度進んでいるか、きちんと把握する必要があります。大きな一歩でなくポジティブな一歩を歩むことが、モチベーション維持に繋がりますからね。みんなが仕事を全うし、望ましいパフォーマンスを出すということが重要になってきます。我々がこれまで時間を費やし、計画してきたことを示すのもまた重要です」

「それが再びチームに自信を植え付けることになり、同時に我々の望む全てが実現するはずです。我々にはそれができると思っています。もちろんその次は新しいクルマにも専念するつもりです」