2015-16年シーズンのフォーミュラE王者でWECに参戦中のセバスチャン・ブエミが、今週2年ぶりにF1マシンのステアリングを握る。
ブエミは4カ月におよぶ来季用ピレリタイヤの開発テストに参加。ピレリタイヤを装着したレッドブルの15年型F1マシン、RB11のモディファイバージョンをムジェロでテストする予定だ。
また、フェラーリとメルセデスも10セッション、24日間のテストに参加することになっており、フェラーリは1日(月)と2日(火)に、フィオラノでウエットタイヤでのテストに参加。フェラーリの15年型F1マシン、SF15-Tのモディファイバージョンをセバスチャン・ベッテルと元フェラーリのリザーブドライバーで現在ハースのレギュラードライバーを務めるエステバン・グティエレスがドライブする。
ふたりはピレリが求める現役のレギュラードライバーであり、タイヤ開発における必要なフィードバックが期待されている。一方でブエミは3日(水)と4日(木)にスリックタイヤでのテストを予定しているが、彼にとっては14年5月に行われたバルセロナテスト以来となるF1マシンのドライブ。
09年から11年まで3年間トロロッソに在籍したブエミは、12年から15年まで4年間レッドブルのリザーブドライバーを務めている。ここ数年はWECやフォーミュラEでの経験はあるものの、ピレリが望む現役のF1ドライバーやリザーブドライバーではない。
ピレリのモータースポーツディレクター、ポール・ヘンブリーは、「来季に向けての大事なテストになるだろう」と話す。
「いくつかの項目を最初に確認しなければならない。特に16年用のマシンが17年のダウンフォースレベルにどれだけ適応できるか、できるだけ早めに理解する必要がある」
「コース上のテストでは興味深いデータが得られるだろう。シミュレーションや屋内テストでは手に入らないことが得られるからね。実際にステアリングを握るドライバーからのフィードバックこそ、我々が必要としているものなんだ」