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スパ24時間:ローヴェの99号車BMW M6 GT3が混乱のレースを制す

2016年08月01日 14:31  AUTOSPORT web

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スパ24時間を制したローヴェ・レーシングの99号車BMW M6 GT3
ブランパンGTシリーズ/インターコンチネンタルGTチャレンジの一戦として開催された第69回トタル・スパ24時間は31日チェッカーを迎え、ローヴェ・レーシングのアレキサンダー・シムス/フィリップ・エング/マキシム・マルタン組99号車BMW M6 GT3が優勝を飾った。

 GT3カーのレースとして世界最大級とも言える伝統のスパ24時間。予選スーパーポールではメルセデスベンツAMG GT3勢が上位を占める結果となったが、その後スチュワードから「エンジンの点火タイミングがホモロゲーションされていたものではない」という裁定が下され、メルセデス勢の6台にスーパーポールでのタイム抹消、さらにレースでのストップ&ゴー・ペナルティが課されるといういきなりの波乱となった。

 これでポールポジションはWRTの28号車アウディR8 LMSとなり、決勝レース序盤は28号車アウディを中心とした上位争いが展開されていくが、ケメルストレートで発生したクラッシュの処理のために最初のセーフティカーが導入されると、ピットストップを選択したチームとステイしたチームで戦略が分かれ、多数のリードチェンジを生んでいった。

 そんななか、上位争いは99号車BMWとアウディスポーツ・チーム・フェニックスの6号車アウディ、WRTの1号車アウディが続く展開に。28号車はエミール・フレイ・ジャガーとの接触で遅れるも、その後リカバリーを果たした。

 夜に入ると、ポジションを上げてきたのはベントレー・チーム・Mスポーツの2台のベントレー・コンチネンタルGT3。6号車アウディを挟み首位、3位を占める展開となっていくが、7号車ベントレーはパワーステアリングのトラブルに見舞われ後退。レースは99号車BMW、そして8号車ベントレーとの争いとなっていった。

 終盤、雨がスパを襲い各陣営はスリックからレインに交換する作業を多数強いられることになるが、終盤30分というところの強い雨では、バスストップ・シケインで多数のマシンがコースアウトする状況となる。その際、フルコースイエロー時にピットインしていた8号車ベントレーは、僅差の上位争いのなかで4番手までポジションを落としてしまった。

 最終的にトップを守りきった99号車BMW M6 GT3がスパ24時間を制することに。2位はトリスタン・ボーティエ/フェリックス・ロゼンクビスト/ランガー・バン・デル・ザンデ組88号車AMG-チーム・アッカASPのメルセデス、ポールポジションスタートのローレンス・バンスール/レネ・ラスト/ニコ・ミューラー組28号車アウディが3位と、ドイツメーカーが表彰台を分け合う結果となった。

 ニッサンGT-RニスモGT3勢は、プロ-アマクラスの22号車は37位という結果に。ルーカス・オルドネス/高星明誠/アレックス・バンコム組23号車は44位という結果となった。石川資章が乗り込んだAFコルセの53号車フェラーリは53位でチェッカーを受けている。