2016年F1第12戦ドイツGP、予選トップ10に入ったドライバーたちが土曜日を振り返った。
■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ロズベルグ 予選=1位
今日の予選では苦労したよ! Q3最初のクイックラップでスロットルに電気系のトラブルが出て、そのランを断念しなければならなかった。最後のランの時には燃料を多めに積んで出て行った。
すごくいいラップを走ったけれど、(ポールを獲得するのに)十分かどうか、確信が持てなかった。でもふたつめのホームレースをポールポジションからスタートできることになり、すごくうれしい。
走った後、ファンが歓声を上げているのが聞こえて感動した。ホッケンハイムの雰囲気は素晴らしい。明日が待ちきれない思いだ。いいショーを披露して、勝利をつかめるといいね。
(トップ3記者会見において語り)突然スロットルが機能を失った。ラップの最後にエンジンが完全に切れてしまったんだ。あとコーナーふたつというところだった。すごく残念なことだけど、明日に向けてこの問題は修復できるはずだ。
Q3では1周しかアタックラップを走れない上に、燃料を余分に積んでいた。ミスをしたり、何かが起きた場合に、もう1回アタックできるようにだ。つまり本当ならもっと速いタイムをできるポテンシャルがあった。
■メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラワン・チーム
ルイス・ハミルトン 予選=2位
今日は特に悪いところはなかった。最後のラップが成功しなかっただけだ。すごく接戦だったし、うまくやれるときもあれば、やれないこともある。
マシンの感触は素晴らしかった。チームはがんばって僕の望む状態に仕上げてくれたので、マシンにはポールを取る力があった。
ターン2の出口までは0.2秒削ってきていたが、ターン8以降、タイムが落ちてきて、ギャップを維持できなくなった。
ポールを逃したということは、やるべきことをしなかったということだ。でももう済んだことだから、気持ちを切り替えて、先のことを考えよう。
明日のレースで優勝するチャンスを失ったわけじゃない。いいスタートを決めて、そこから何ができるか見ていく。どういう戦略をとるのか分からないけど、それは今夜考える。
このコースはオーバーテイクが可能だから、1コーナーにすべてを賭ける必要はない。他の場所にもチャンスはあるんだ。
前回このサーキットでレースをした時には最後尾からスタートして、(3位)表彰台に上がった。その時に比べれば、ずいぶん上のグリッドだからね!
速さがあるのは間違いないし、今日はいい一日だった。かなり満足している。2番グリッドからでも何かができるはずだ。ポジションを上げることに集中していく。ここ数戦のような走りができれば、不可能なんて何ひとつないよ。
予選に向けて調子を上げて、最速、最速、最速で来ていたから、最終的に楽にトップに立てたはずだった。なのにそれができなかった。
自分に腹が立つようなときには、自分で何とか対処しなければならない。メカニックたちは、ポールを取ることを目指してクルマを仕上げてくれた。毎晩、深夜まで頑張ってくれているのに、彼らに見合うだけの結果を出せないときの失望は大きい。
今は何もできることはないけど、日曜に状況を変えることは可能だから、何とかうまくやってのけたい。
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド 予選=3位
Q3でもっとタイムを見つけなければならないことは分かっていた。最初のランですごくいいラップをまとめることができた。だから2回目のランでタイムを更新できる余地はあまりなく、それで少しプッシュしすぎて、いくつかミスをしてしまった。でも最終的にはいい予選になったよ。
3番手というのはいいグリッドだ。明日はメルセデスに気持ちを集中して、彼らといいバトルをしたい。後ろのことに気をつかうのではなくてね。
今、チームの雰囲気はとてもいいんだ。3戦連続でレッドブルが2台揃ってフェラーリより上位に入ることができたし、メルセデスとのギャップを縮めつつあるように思えるからだ。チームの全員がハッピーだ。自分がトップ3のポジションにいるというのはいい気分だよ。
明日の決勝にはチャンスがあるはずだ。昨日行ったロングランはブダペストの時よりも少しよかったと思うから、楽しみだよ。Q2で2周走らなければならなかったから、少し古いタイヤでスタートすることになる。つまりあまりフレッシュでないタイヤを使わなければならないんだけど、だいじょうぶ。激しく攻めていき、トップに立って、少なくとも何周かはレースをリードしたい。最後のラップをリードできないにしても、どこか他のタイミングでもいいからトップに立って、テレビに映りたいね。
■レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 予選=4位
すごくいい気分だよ。スムーズな予選だった。Q3はかなりうまくいったけど、最終セクターで態勢を崩してコンマ2、3秒失ったのが残念だ。タイヤを正しい領域に入れるのはとても難しかったが、それでもいいタイムは記録できた。
一番の目標はフェラーリ勢の前に立つことで、それを達成できた。それでも前回見たとおり、彼らは決勝で速いだろう。メルセデスはかなり強力だけど、ギャップはそれほどは大きくないから、現状にはかなり満足していいんじゃないかな。
このサーキットをF1マシンで走るのは今週末が初めてだった。楽に習得できるコースではないだけに、今日の結果を喜んでいる。
僕らのマシンにとって最適ではないと予想されたサーキットでセカンドロウを占めることができたんだから、ふたりとも満足していいんじゃないかな。
今のところ、レースペースはとてもよさそうだし、明日は間違いなく表彰台を狙っていく。でも優勝は難しいのかもしれないね。
■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 予選=5位
今日はマシンの挙動がとてもよかった。ハンドリングにはかなり満足していた。
Q3最後のアタックは少しトリッキーで、タイヤの感触をつかむのに少し苦労したが、それ以外に大きな問題はなかった。
マシンの挙動に関しては不満はあまりない。全体的にスピードが足りないだけなんだ。もっとダウンフォースをつければ速くなるだろう。
5位と6位というのは残念な結果であり、理想的とはいえない。でもこれが現状だから、ここから改善していくために努力し続けよう。
通常、僕らはレースの方が強いけれど、サーキットごとに状況は変わってくる。明日はまた新しい一日だ。自分たち自身のレースをしていくつもりだ。何が起こるかなんて分からないからね。
スタートをうまく決めて、上位グループに戦いを挑み、ベストを尽くしていく。
■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 予選=6位
6位に満足はしていない。難しいセッションだった。現段階でのベストを尽くそうとしたが、すべてをうまくまとめることができなかった。
どういうわけかパフォーマンスが少し低下したから、予選で何が起きたのか理解する必要がある。
ラップにはそれなりに満足していたが、速さが十分ではなかった。あちこちで少しずつタイムを失っていた。このマシンから速さを引き出すことに少し苦労している。
予選ではいいバランスが見いだせず、昨日や今朝ほどよくなかった。このマシンがもっと速く走れることは分かっているが、正しい状態に持っていくことができなかった。それは僕らの仕事なのに、うまくやれなかったんだ。
明日は競争力を発揮できるはずだ。でも今回もまた少し後ろからのスタートになってしまい、ここはオーバーテイクが簡単ではないだけに、決勝は難しくなるだろう。隠さずに言うと、僕らはレースペースは速いから、面白いレースになるはずだ。
前のグループ、後ろのグループを見れば、僕らが予選で期待していたほど競争力がなかったのは明らかだ。フォース・インディアより0.2秒速かったけど、通常ならもっとずっと速い。後ろとのギャップは本来はもっと大きいんだ。
正しいセットアップを見つけるのに苦労し、予選までに見つけられなかった。少なくとも今日の午後のコンディションに関しては、ということだけど。
昨日はいろいろなコーナー、いろいろなスピードにおいて、フロントエンドもリヤエンドもよくなくて、苦しんでいた。今朝はまずまずのレベルまでいったのに、午後にはうまくまとめられなかった。
タイヤのせいにはしたくない。タイヤに対する感触はいいからだ。このサーキットではタイヤをうまく機能させることには苦労していない。
通常は日曜になれば競争力が向上するけれど、なぜ土曜にいるべき位置に届かないのか、その理由を理解する必要がある。
■サハラ・フォース・インディアF1チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 予選=7位
ホームレースで予選7番手になれて、かなり満足だよ。トップ3チーム以下ではベストの位置だし、チーム全体が素晴らしい仕事をしてくれた。自分たちのポテンシャルを、常に最大限に発揮することが僕らの目標で、今日はそれができたと思う。
予選中、ほぼすべてのラップがうまくまとまっていて、Q3での最後のアタックも正確に決まった。
明日はポイント獲得に向けて厳しい戦いが予想されるけれど、良いスタート位置に付けられたし、ここでは全セッションで強さを見せている。ロングランのペースにも競争力があるので、今週末は素晴らしい結果を出せるチャンスが大きい。
明日は雨とも言われているけれど、正直に言えばレース中に雨が降っても僕は構わない。何が起きるか注目だ。
■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
バルテリ・ボッタス 予選=8位
僕らチームにとって、とても安定した予選セッションだった。予想していたとおり、かなりの接戦だったけれど、マシンバランスはよく、タイヤもこれまでよりうまく使うことができた。
上位グループと比べると、少しグリップが足りない。でも今日はマシンの力をほぼ最大限に引き出すことができたと思う。
Q3のランにおいて、最終セクターでトラフィックに遭い、100分の数秒ロスした。それがなければ7位だったはずだ。そのことを除けば、今日の予選には満足している。
■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 予選=9位
予選を通してニコと、2台のウイリアムズとの楽しく激しい戦いになり、最終的には4台がかなりの接戦状態になった。
いくつかのチームはタイヤを2セット使っていたから、1セットのタイヤでQ1を突破することが重要だった。それによってQ2で少しアドバンテージを得ることができ、おかげでトップ10に入ることが可能になった。
Q3最後のラップでは右回りのコーナーに少し悩まされた。多分、フロントウイングにデブリか何かを引っ掛けたんだと思う。そのせいでタイムを少しロスしたけれど、それについてはチームと一緒に分析する。
接戦のなか、100分の数秒差で明暗が分かれることになった。明日は面白いことになるよ。僕らは予選で使ったスーパーソフトでスタートする。戦略を機能させ、ポイントを獲得するために、チームとともに仕事にあたる必要がある。
■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
フェリペ・マッサ 予選=10位
今日の予選はかなり接戦だったね。特にフォース・インディアとの戦いは激しかった。常に0.1秒の戦いを繰り広げていたんだ。
自分のラップにはとても満足していたが、ターン12でコーナーに深く入りすぎてしまい、ロスする結果になった。それがなければ余裕であと0.1秒はタイムを削ることができた。
残念だったけど、明日チームと一緒にもっと激しく戦っていくつもりだ。
(サインツJr.に妨害された件について語り)彼がブロックしたのは明らかだ。ただ、わざとやったわけじゃない。彼はとてもいい子だと分かっている。でも規則は規則だ。(3グリッド降格になってしまったが)仕方ないじゃないか。
彼は完全に僕のブレーキングラインを塞いでいて、ミラーを全く見ていなかった。チームがきちんと知らせなかったんだろう。