2016年F1第12戦ドイツGPの予選が、7月30日に行われた。フリー走行すべてのセッションを制したメルセデスのニコ・ロズベルグが、予選Q3でベストタイムを記録。ルイス・ハミルトンに0.107秒の差をつけ、今季5度目のポールポジションを獲得した。2年前に当地で開催された母国グランプリではポール・トゥ・ウインを飾っており、明日の決勝で連覇を目指す。マクラーレンはジェンソン・バトンが12位、フェルナンド・アロンソは14位と、ともにQ2敗退となった。
また、フリー走行3回目でギヤボックストラブルが発生、セッション途中で走行を止めていたハースのロマン・グロージャンは、ギヤボックス交換のため5グリッド降格のペナルティを受けることが決定している。
気温26度、路面温度38度、湿度38%。天候は晴れ、ドライコンディションで18分間のQ1がスタートする。まずはマノーのリオ・ハリアントがトップタイムをマークして、グロージャンが2番手につける。そこからスーパーソフトタイヤを履くドライバーがアタックを開始。上位勢が順当に更新し、ハミルトン、ロズベルグがワンツーを記録すると、残り6分でダニエル・リカルド、キミ・ライコネン、マックス・フェルスタッペン、セバスチャン・ベッテル、バルテリ・ボッタス、セルジオ・ペレス、ニコ・ヒュルケンベルグ、アロンソのトップ10となる。
残り3分で、下位グループのマシンが最後のアタックへ入る。16番手だったバトンは10位に上がりQ1通過。マノーのパスカル・ウェーレイン、ハリアント、ザウバーのフェリペ・ナッセ、マーカス・エリクソンは順位を上げられず、トロロッソのダニール・クビアトもノックアウト。ルノーのケビン・マグヌッセンも17位でQ3敗退となったが、チームメイトのジョリオン・パーマーは16位でQ2に進出した。17位マグヌッセン、18位ウェーレイン、19位クビアト、20位ハリアント、21位ナッセ、22位エリクソンがQ1で姿を消す。
Q2では、路面温度が44度まで上昇。まずはロズベルグがコースインして、1分14秒839。いきなり14秒台のタイムを叩き出すと、ハミルトンが1分14秒748でロズベルグを上回る。続いてフェルスタッペンは1分15秒124で3番手。リカルドが4番手につけた。残り7分を切るとタイム争いが激化。カルロス・サインツJr.はターン2でマッサの進路を妨害したとして審議対象となる。ベッテル、ライコネンが上位に入ると、トップ10圏内を目指すマクラーレン、ハース、ウイリアムズ、フォース・インディアのドライバーが最後のアタックでタイムを更新。しかしアロンソ、バトンは惜しくもQ3に進めず。11位エステバン・グティエレス、12位バトン、13位サインツJr.、14位アロンソ、15位グロージャン、16位パーマーがQ2敗退となった。
メルセデス、フェラーリ、レッドブル、ウイリアムズ、フォース・インディアの10台で争われたQ3。最初のアタックはベッテルが行い、1分15秒619。ロズベルグはアタックを中断してピットインしてしまう。そして、ハミルトンが1分14秒486でトップタイムをマークすると、リカルド、フェルスタッペン、ライコネン、ベッテルと続く。
その後ロズベルグが再びコースイン。セクター1、2で全体ベストを叩き出して1分14秒363でハミルトンを逆転。ハミルトンも2回目のアタックに入るが、ヘアピンのブレーキングでタイヤスモークを上げ、わずかにタイムロス。1分14秒470とロズベルグに0.107秒届かず、2位で終えた。リカルドとフェルスタッペンが1分14秒台で3位、4位。ライコネンとベッテルは1分15秒台で5位、6位と、フェラーリはレッドブルの後塵を拝す結果となった。以降は7位ヒュルケンベルグ、8位ボッタス、9位ペレス、10位マッサ。
ロズベルグは予選Q1、Q2とハミルトンに先行され、Q3最初のアタックでは電気系のトラブルが発生。万事休すと思われたが、見事に最後のアタックを決めて通算27回目のポールポジションを獲得した。明日の決勝では母国のファンの前で、節目の20勝を目指す。
決勝は、日本時間7月31日21時(現地時間14時)に開始される。