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喫茶店のコーヒーゼリーが食べたくなる本

2016年07月31日 00:02  オズモール

オズモール

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【毎週土曜日10:00配信】
コミック、エッセイから、絵本、レシピ本まで、ページを読み進めると思わずグーーッとお腹が鳴ってしまう、食欲刺激系の本を、料理本専門書店〈COOKCOOP〉のブックディレクター・鈴木めぐみさんがピックアップ!




◆COOKCOOP 鈴木めぐみさん選

『コーヒーゼリーの時間』

目立って主張をするわけではないけれど、いっぽん芯が通っている。コーヒーゼリーを仮に例えるとするならば、そんな感じかもしれない。

北は福島から西は大阪・京都、20軒のコーヒーショップや喫茶店のコーヒーゼリーを紹介する、文筆家・木村衣有子さんによる同書。読み進めていくと、食感やゼリーに使うコーヒー豆の配合、トッピングや器など、それぞれにいろんなこだわりが込められていることを知る。そして知れば知るほど、実際に足を運んで食べてみたいなと思う。一見しただけではわからない深いなにかを、自分でも感じてみたいと思うのです。

主張しすぎない。でも、そこはかとない心意気を感じる。その謙虚なあり方に好感が持てるし、なにより自分がそうありたいと思うのと似ているなぁ。実際、そんなに頻繁に出る商品でなくとも、お店のメニューから消えることがないのは、人を惹きつけてやまないそんな魅力をみんながわかっているからかも。

コーヒーゼリーと向き合う??。この夏は、そんな贅沢な時間を過ごそうかなと密かに考えています。






『コーヒーゼリーの時間』木村衣有子・著 産業編集センター 1512円




COOKCOOP
鈴木めぐみさん

食を中心とした雑誌の編集者を経て、料理本専門書店〈COOKCOOP〉のブックディレクターに。現在、実店舗は持たず、ブックセレクトや食関係のイベントの企画運営に携わっている。